戻る

多摩区・麻生区 社会

公開日:2024.02.02

原山新聞店
地域見守り 県から感謝状

  • 左から原山修会長、原山昇社長、原山三枝子さん=1月22日、ASA南生田の前で

 地域見守り活動により孤立死などのおそれがある世帯を発見し人命救助につなげたとして、南生田にある新聞販売店「朝日新聞サービスアンカー(ASA)南生田ランド前」が県から感謝状を贈られた。運営する(有)アサヒルミエルの原山昇社長(44)は「地域になくてはならない新聞販売店を目指している。これからも地元に根ざした活動を続けていきたい」と話している。同店への感謝状は2年連続。

配達員が気づく

 4月23日午後4時頃、配達員が集金のため西生田地域に住む70代男性の自宅へ訪問したものの応答がなく、郵便受けには数日分の新聞。留守かとも思ったが、家の中から助けを求めるような声と物音が聞こえる。報告を受けた原山社長が現地へ向かい、応答がなかったことから、地域の自治会長と警察、消防へ連絡。駆け付けた消防隊員が窓から家の中に入り、男性を発見した。男性は自立できない状態で、すぐに病院へ運ばれたという。

地域のつながり生かし  

 「原山新聞店」の愛称で親しまれてきた同店。原山社長の父で同社会長の原山修さん(76)は、長沢商店会の会長のほか保護司、防犯協会などに携わり、母の三枝子さん(68)は民生委員を務める。地域とのつながりが強く、「しっかり連携して見守り活動ができる」と原山社長。また、「いつもと様子が違うなと感じたらすぐ連絡するよう従業員にも指導している」と事業所全体で意識を共有しているという。

 「新聞が2日分たまっていたら異変を疑う」と修さん。三枝子さんは「助かればいいが中には亡くなっていることも。命に関わること。たまたま留守にしていたというケースもあるけれど、今後も見守り、声かけを励行したい」と話した。

 原山新聞店は1957年、原山社長のおじ・原山長林さんが都内で創業。移転や代替わりを経て79年に3代目の修さんが川崎駅前店を引き継ぎ、90年に南生田に拠点を移した。現在は2店舗を兼営し、多摩区を中心に朝日新聞など約4千部を配布している。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

多摩区・麻生区 ローカルニュースの新着記事

多摩区・麻生区 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS