県立新城高校の演劇部が7月8日、新城小学校の3年生に「万引き」をテーマにした寸劇を披露した。高校生が主体となり行う非行防止教室で、子どもたちの社会規範意識を高め、安全なまちづくりを目指す。部員らは、子どもたちに「やっていいことと悪いこと、考えて行動しよう」と訴えた。
小学生120人の前で演じたのは、新城高校演劇部の1・2年生4人。台本は、紙芝居用だった教材を部員たちが演劇用にアレンジ。ラストシーンを付け加えるなど、登場人物の気持が伝わるよう工夫を凝らした。奥みのり部長(16)は「主役が小3の設定なので言葉遣いに気をつけた。できるだけ砕けた言い方を話し合い、台詞を決めた」と話していた。また、中原警察署に勤める女性警官から衣装を借り、警官の役作りにも力を入れた。
観覧した子どもたちは、友達に誘われて万引きをしてしまう寸劇を通じ「自分で考えて正しい行動をとる」「つよい心をもつ」などを学んだ。上田玲実ちゃん(8)は「大きな声ではっきり聞こえてわかりやすかった。(万引きが)悪いことがわかって良かった」と話していた。
「高校生と一緒に非行や犯罪被害を無くそう」と題したこの非行防止教室は、県教育委員会と県警察本部が主催。高校生が主体となり、いじめや暴力、万引きなど非行の入り口となる身近な社会問題について啓発し、地域の安全なまちづくりに貢献することなどが狙い。区内では一昨年の橘高校に続き2年ぶりの開催。
中原警察署によると、少年犯罪は全国的に減少傾向だという。今年に入り区内で発生した少年犯罪は、刑法犯の検挙が13人。飲酒や喫煙などの不良行為をした少年の補導人数は267人だった(2019年5月現在)。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|