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川崎区・幸区 社会

公開日:2015.12.18

不要野菜を動物園に
「もったいない」が背中押す

  • 野毛山動物園に野菜を届ける渥美さん

 桜本の「(有)グリーンフーズあつみ」の渥美和幸社長(45)は、漬物製造時にでる白菜の外側やカブの葉などの不要部分を、3年ほど前から無償で横浜市の野毛山動物園に提供している。

 配送ついでに週3日、1回あたりの届ける量は、多い時で200kgにもおよぶ。提供しているのは、白菜やカブの葉を中心に、時にはレタスもある。これらの野菜はクマ、マントヒヒ、チンパンジー、ダチョウ、クジャクなどに与えられているという。

 動物園飼料担当の池永美子さんによると、クマは朝・昼の計8kg、ダチョウは1日3回の計7kgを必要とする。そのため「野菜の提供は本当にありがたい」と話していた。

「趣味ですから」

 不要野菜とは言っても、無償で週3回配送するには手間と時間がかかる。それも苦にしない渥美さんは「趣味ですからね」と笑った。

 「白菜をつくっている農家が80歳を超えた女性なんです。それを知れば、不要な部分でも捨てちゃうのがもったいない」。以前からその活用法を思案していた渥美さん。取引先でキムチを卸す金久保商店の伝手で野毛山動物園への紹介を得たという。

 いつも通り野菜を届けた10月1日には、初めて野菜を食べる動物を見学した。「うれしいな」とつぶやきながらも、ダチョウの旺盛な食欲に驚いていた。

 届けている野菜は、車の容量もあって不要野菜のごく一部。その他は、廃棄せざるを得ないという。渥美さんは「新たな使い道など何かアイデアがないものか、あったら教えて欲しい」と話していた。

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