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川崎区・幸区 コラム

公開日:2018.12.14

寺社巡礼

  • 1965年に再建された本堂

 浄景山 慈眼院 観音寺の開山は1602年(慶長7年)のこと。



 本尊の聖観世音菩薩は源頼朝の守本尊だと伝えられている。



 鎌倉時代の初期、頼朝が亡くなった時、家来だった稲毛某が故郷の井田村にその守本尊を持ち帰ると、村人によって堂が建てられ祀られるようになった。



 それから約400年のち、1595年(文禄4年)に矢上川が氾濫し、堂とともに観音像は流されてしまう。翌年(慶長元年)、初代住職となる景林和尚が矢上村の古松の下が光っているのを見つけ、掘り起こすと、観音像が出てきた。これを機に村人に呼びかけ1602年に現在の場所に精舎を建て観音寺と名付けた。



 第2次世界大戦の川崎大空襲で同寺も被害を受け、本堂は焼け落ち、過去帳などの書類もすべて焼失した。



 戦後、東京の瑞蓮院から本尊を譲り受けて仮本堂で活動を続け、1965年に本堂を再建した。



 34代目にあたる今の陣川隆行住職の代になり2011年に駐車場を拡げたところ、散歩で同寺を訪れる人が増えたという。



 陣川住職は「若い人にお参りに来ていただきたいですね。一言二言会話をして、考え方が損得の世間の物差しから本来何が正しいのかを測る仏の物差しになってくれたらと思います。その方が幸せになれますよ」と話す。



■浄景山 慈眼院 観音寺(幸区矢上6の8 【電話】044・599・2279)

 

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