第49回衆議院議員総選挙が10月31日に投開票され、神奈川10区(川崎区・幸区・中原区の一部)は、自民党前職の田中和徳氏(72)が9回目の当選を果たした。日本維新の会新人の金村龍那氏(42)、国民民主党新人の鈴木敦氏(32)は比例復活で当選。一方、共産党前職の畑野君枝氏(64)の議席獲得はならなかった。
今回の選挙戦には4氏が立候補し、田中氏は約10万票を獲得した。田中氏は支援者を前に「国民から『自公政権が頑張らなければならない。もっと汗をかけ』と叱咤激励を受けた選挙だった」とあいさつ。浮動票の多い選挙区の中で地に足の着いた活動が新型コロナ禍などの影響でできなかったことで厳しい選挙戦になったと振り返った。選挙を通して掲げたのは犯罪や交通安全対策。復興大臣の経験などから「世界一安心な国をつくることに引き続き努力したい」と抱負を述べ、国の発展に力を尽くすと誓った。
日本維新の会から出馬した金村氏は、約7万票を獲得し比例で当選。選挙期間中に訴えた、政治の世代交代を実現させていくことなどに意欲を見せた。「障害者福祉施設を運営していた経験を生かし、マイノリティに目を向け、多様性を認め合う政治に取り組んでいきたい」と語った。
選挙直前に立候補した国民民主党の鈴木氏は約3万票を獲得。「たくさんのご支援をいただき、街中で訴えた『ぶれない姿勢』が伝わった」と振り返った。選挙戦では武蔵小杉駅周辺のインフラ強化や中小企業支援の強化などを訴えてきた。「これから神奈川県全域で国民民主党の党勢拡大に向けて全力で頑張っていく」と気炎を上げた。
議席獲得とならなかった共産党の畑野氏は「医療や介護、福祉などの暮らしの問題を訴えたが、力が及ばずに残念。これからは一市民として、教育やヘイト問題などさまざまな声にこたえる活動をしていきたい」と前を向いた。
小選挙区の投票率は55・04%で2017年の前回から5・23ポイント増加。川崎区は県内ワーストの49・94%(前回比4・41ポイント増)、幸区は57・51%(同5・57ポイント増)、中原区は59・4%(同5・81ポイント増)だった。
【中面に候補者各区得票数、比例区政党別順位】
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