統一地方選川崎区・幸区
市議21人、県議10人が出馬準備
３月31日告示、４月９日投開票

　統一地方選挙が3月31日に告示されるのを前に、川崎区、幸区選挙区では川崎市議会議員と神奈川県議会議員への立候補予定者が出馬に向け準備を進めている。投開票は４月９日に行われる。（３月20日起稿）()内は党名、現職議員の当選回数。政党名の略称は、自民＝自民党、立民＝立憲民主党、維新＝日本維新の会、公明＝公明党、国民民主＝国民民主党、共産＝共産党

幸区市議選

　幸区選挙区は定数７に対し８人が立候補の意向を表明している。

　現職は野田雅之氏（自民・２回）、渡辺学氏（共産・２回）、田村京三氏（立民・１回）、河野忠正氏（公明・５回）、加藤孝明氏（自民・１回）の５人。新人では枝川舞氏（公明）、嶋凌汰氏（立民）、那須野純花氏（維新）の３人。

　野田氏は子どもたちのむし歯予防対策として、フッ化物洗口の小学校などでの導入を訴える。また、ＪＲ南武線・連続立体交差事業の早期着工、完成を強調。南河原地区の不燃化重点対策地区に公費による関電ブレーカーの設置も訴える。

　渡辺氏は川崎市は市民税が多く「財政が豊か」と主張。この財力を生かし、子どもの医療費18歳までの完全無料化・給食費の無償化、少人数学級の実現と教員不足の解消、ぜん息患者・障害者医療費助成の充実、特養ホーム増設を訴える。　

　田村氏はスクールガードリーダーの増員をはじめ、子どもたちの通学の安全対策強化を主張する。また、市の財政は「将来の借金返済のために積み立てている減債基金からの借り入れを繰り返している」とし、行財政改革を掲げる。

　河野氏は子育て支援として、子どもの医療費助成制度の18歳までの拡充、未就学児童のインフルエンザワクチン無料化を訴える。高齢者支援では特養人ホーム・老人保健施設の増設、若者支援ではヤングケアラーの相談窓口設置を掲げる。　

　加藤氏は２０２４年の市制１００周年に向け、川崎をさらに魅力的なまちに発展させる取り組みを行っていく意向を示す。そのために新型コロナや物価高騰などから市民の生活を守り抜き、持続可能な輝く未来を実現させると強調する。

　枝川氏は出産前後の女性に寄り添った伴奏型支援やセクハラやパワハラといったハラスメント防止施策の強化を訴える。自転車走行の安全対策の推進や南加瀬地域での地域コミュニティバスの創設など地域課題の解決も提示する。

　嶋氏は「電気代の高騰などの物価高を踏まえ「くらしへの支援充実を図る」と主張。「保育士資格取得をいかしたまちづくり」として、第２子の保育料無償化や高３までの医療費無償化など子育て支援での「東京との格差縮小」も訴える。

　那須野氏は「困ったに寄り添う」を掲げ、子ども目線、親目線による地域に開かれた教育の実現を目指す。妊婦や障害者、ペットにも優しい避難所運営マニュアルの整備をはじめとした防災力強化や子育て環境の充実も目指す。