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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2013.12.05

12月7日に大野台公民館で公演するオペラ歌手
山内 政幸さん
南区相模台在住 39歳

伝統芸能 「多くの人に」



 ◯…大きな体から溢れる「包み込む歌声」(テノーレ・リリコ)。今年、藤原歌劇団の正会員に。1000人はいる劇団員のうち、正会員は300人程度。本公演に出演できるのはわずか50人ほどだ。目標は師(浙江(おりえ)忠道さん・藤原歌劇団)と同じ舞台にあがること。「先生は65歳。自分がすごいスピードで成長していかないと」



 ◯…青森県十和田市の生まれ。まだ周囲に田んぼが残る長閑(のどか)な環境で育った。男2人兄弟の長男。父親はヴァイオリン、母親はカンツォーネに造詣があり、生活に音楽が流れる環境で育った。気がつけばピアノを習っていたそう。中学の頃からヴァイオリンに親しむようになり、高校では十和田市の市民オーケストラに参加した。昭和音楽大学への進学とともに上京。実はピアノを専攻していたが、副科(声楽)の授業で教員からその才能を認められ、改めて一から学び直すことに。そして4年生のとき、浙江さんの『椿姫』を観て稲妻が走る。そのまま楽屋に行き、団の門を叩いた。



 ◯…この秋はヨーロッパ10カ国をめぐり英気を養い、ローマの歌劇場では現地の師からメンテナンスを受けた。「まだ体に自由が利く、これから5年くらいがピーク」。年齢とともに表現力も向上する。「曲の深さが変わっていく」。現在は来年1月末に控える本公演にむけ、調整の日々を過ごす。大学、団の稽古場が小田急沿線であったことから、11年ほど前から小田急相模原駅周辺で暮らしている。



 ◯…「1日2回歌うことは本当に珍しい」(公演関係者)。”歌う”とは声帯の筋肉運動。オペラ歌手にとっては喉を休ませることも仕事のひとつ。しかし、今回の公演は昼、夜の部と異なったプログラムが用意されている。「昼は小さい子どもにも聴いてもらえるように」。2回のステージは本人の意向だ。「オペラは伝統芸能なので、多くの人に伝えていくのが自分の役割だと思っています」

 

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