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きっかけはビートルズ 珈琲店に障害者の絵展示

社会

公開:2022年8月25日

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Kojiroさんの作品を前に金子さん(左)と礒部店長
Kojiroさんの作品を前に金子さん(左)と礒部店長

 自閉症などの知的障害を持つ人らが自己表現のために絵画制作を行っている「フェースofワンダー(以下、FOW/金子光史代表)」の作品が、全国展開するコーヒーショップに飾られている。両者を繋いだのはビートルズだった。

 高倉町珈琲相模原店(中央区鹿沼台/礒部里香店長)の一角、レンガ色の店内の壁に貼られているのは「HELP!」や「LET IT BE」「TELL ME WHY」などビートルズの曲やアルバムのジャケットなどに着想を得た作品。描いたのはFOWに通うKojiro(井上耕児朗)さん(21)。3歳で自閉症と診断されたKojiroさんは、家族の影響でビートルズが好きになり、10歳を過ぎた頃からアルバムや写真などを基にビートルズの絵を描くようになった。同店に貼られた絵は強度のある梱包用紙(クラフト紙)に描かれており、紙の茶色や白や黒が基調の絵がレンガ色の壁に見事に調和している。

常連客からの発案本部もゴーサイン

 高倉町珈琲はファミリーレストラン「すかいらーく」創業者の一人・横川竟氏が開業したパンケーキが人気のコーヒーショップ。現在全国に35店舗展開しており、相模原店は八王子店に次いで全国2番目に開業した。ビートルズをコンセプトにした装飾などが特長で、店内には関連グッズやポスターなどが飾られ、午前11時から午後5時にはビートルズの曲がBGMで流される。

 同店に絵画の掲示を提案したのは、常連客で近隣に住む宮井和敏さん。宮井さんは市立上鶴間中学校の特別支援学級の教諭で、FOWに通う生徒を受け持っていた経験を持つ。宮井さんは教え子も出展していた5月に開催されたFOWの作品展で、Kojiroさんのビートルズをモチーフにした作品を目にし、写真を撮影。礒部店長にメールで送ったところ、「店のコンセプトとも合致するし、地域貢献にもつながるから」と本部に掛け合い、掲示が実現した。

 店内にはKojiroさんの他にTOSHIKIさん(25)、YUTAさん(24)、Maruさん(22)、一虎さん(15)の4人の作品、計14点が飾られており、作品の横には「レボリューション」「レディ・マドンナ」など、作品の着想となったビートルズのアルバム名や曲名などが添えられている。礒部店長によると8月5日に掲示後の反響は想像以上に大きく、作品を購入したいという申し出もあったほど。「相模原をアートで埋めていきたい」と話す金子さんは「企業や店舗に絵を飾ってもらうのは障害者にとっては大きな励み。今後のきっかけになれば」と期待を寄せる。なお絵画の掲示に興味のある企業・施設などは宮井さん【携帯電話】090・3209・2787まで連絡のこと。

 FOWはアートを通して障害の垣根を取り除く活動を続けており、10月には相模大野駅のペデストリアンデッキで路上アートを予定している。

「作品見に来た」でお代わりサービス

 なお同店では「FOWの作品を見に来た」と告げると、ブレンドコーヒー(ホットまたはアイス)のお代わりが1杯無料になるサービスを行っている。詳細は同店【電話】042・768・7602。

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