新年度を間近に控え、保育園が決まりながらも仕事と育児の両立に不安を抱えている家庭も多いのでは。特に子どもが病気になった場合がそうだ。
例年、新たな環境に飛び込んだ子どもたちは5月頃から体調を崩すことが多いという。実際に子どもが発熱等の病気を患った際、保育園に預けることができない場合も多い。保護者が仕事をどうしても休むことができず、病気中、回復中の子どもを一時的に預けざるを得ない時の受け皿となるのが、病児・病後保育室だ。
市内には、相模原協同病院病児保育室「みどりっこ」(緑区橋本/【電話】042・700・7235)、北里キッズケアルーム「ひまわり」(南区北里/【電話】042・778・7815)、病気回復期の子どもの預かりを行う、ふちのべほいくえん病後児保育センター「ぽっかぽか」(中央区淵野辺/【電話】042・704・1300)の3施設がある。対象は、市内の保育園に入所している生後6カ月以上、10歳未満の子ども。利用する際、病児・病後児保育費用、医師が発行する利用連絡票(有料)、書類の申請が必要となる。
事前登録でスムーズに利用
相模原協同病院病児保育室「みどりっこ」は、「病児保育の施設が少ない」と市から委託の要請を受けて昨年11月に緑区で初めて開設された。常駐する保育士・看護師が子どもの体調に合わせて保育看護を行い、万が一症状が悪化した際には隣接する医療機関で医師や看護師が対応してくれる。
開設から4カ月が経過し、登録者数も日に日に増えているという。「まだ病児保育室の存在を知らない方もいると思う。当日利用も可能ですが、手続きに時間がかかる場合があるので事前登録していただいた方がスムーズです。見学も随時行っています。」と同院スタッフ。高野靖悟病院長は「子どもの病気を理由に仕事を休まざるを得ないという不安を少しでも解消し、安心して子育てと仕事の両立ができる環境ができれば」と話している。