多摩市民手作りの映画祭「第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM」が12月1日まで、パルテノン多摩小ホール、永山公民館ベルブホール、関戸公民館ヴィータホールで開催されている。初日となる11月17日には、中央大学多摩キャンパスクレセントホールで「TAMA映画賞」の授賞式が行われ、蒼井優さんや前田敦子さん、井浦新さんら豪華俳優陣も登壇し、会場は盛り上がりを見せた。
映画好きの市民ボランティアで結成された実行委員会が主催する同映画祭。「明日への元気を与えてくれる・夢をみさせてくれる活力溢れる”いきのいい”作品・監督・俳優」を映画ファンの立場から、感謝を込めて表彰する「TAMA映画賞」は今年で11回目を迎えた。
例年同映画賞の授賞式は、パルテノン多摩で開催されていたが、今年は大規模改修で使用できないことから、中央大学多摩キャンパスのクレセントホールが会場となった。当日は、受賞対象となる昨年10月から今年9月まで公開された作品の監督や俳優陣が登壇。冒頭、竹内昇実行委員長は「TAMA映画フォーラムは、日本映画の活性化の一翼を担うよう、映画を通してのコミュニティを多摩から発信することがコンセプト。本映画賞で受賞された方々が、今後活躍されるうえでの新たなきっかけになっていただければ幸いです」と挨拶し、続けて、同映画祭の名誉委員長を務めていた水野信利氏が逝去したことに触れ「水野が切り開いた道を引き継ぎ、皆で歩んでいきたいと思います」と誓った。
「映画と共に」
本年度最も活力あふれる作品の監督及び、スタッフ・キャスト一同に対し表彰する「最優秀作品賞」は『嵐電』『長いお別れ』の2作品が受賞した。『嵐電』の鈴木卓爾監督はキャスト、スタッフを伴って登壇。鈴木監督は「TAMA映画賞はスタッフ・キャスト一同に賞をくれる。なかなか一人では受け取り切れない、重い、濃いものが詰まっている。それを一緒に受け取ってもらいたくてみんなに一緒にきてもらった」と受賞を喜んだ。『長いお別れ』の中野量太監督は「僕が初めて映画を撮ったのが、日本映画学校での卒業制作で20年前。それを評価し、グランプリをいただいたのがこのTAMA映画祭でした。これからもこの賞に恥じないようにやっていかないといけないなと思っています」と感想を話した。
本年度、最も心に残った女優に贈られる「最優秀女優賞」には『長いお別れ』などに出演した蒼井優さんと、『旅のおわり世界のはじまり』などに出演した前田敦子さんが選ばれた。2016年にも同賞を受賞した蒼井さんは「こうしてまたこの場に呼んでいただけて光栄です。映画人として映画を作っていく中で、新しい一歩を踏み出す時期に、こうやって賞をいただけて光栄ですし、ある種の叱咤激励だと思って、これからも真面目にやっていきたいと思います」と今後の抱負を語った。前田さんは「以前、ここで新人賞をいただき、今回こうやってまたTAMA映画祭に戻ってくることができて本当に嬉しい。また映画の世界に誘われる日が来るといいなと、そのためにすべてのことをしっかり頑張ってひたむきにやっていきたい」と話した。
最優秀男優賞には『長いお別れ』に出演した山崎努さん、『嵐電』などに出演した井浦新さんが受賞。山崎さんは欠席したものの、井浦さんは登壇。日野市出身の井浦さんは、地元での受賞を喜び「いつも中大を見ながら高校に通っていたので、このような賞をいただけて感慨深いです。これからも今まで通り、映画と共に歩んで自ら映画を全国に届けに行くことをたゆまず精進していきたい」と語った。
なお、同映画祭は12月1日まで開催中。詳細のプログラム等は、同映画祭公式HPで確認を。
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