子ども達の未来のために

　○…学習支援サークルを立ち上げて２年。多摩センターで小中学生を対象とした低額の個別学習教室を開いてから約１年が経過、今月からは聖蹟桜ヶ丘の多摩ボラセンで授業形式の集団教室も始めた。都立高校対策の数学を担当する授業は来月からということもあり先日、仲間の前で練習を行った。「緊張すると思うので、練習して軽減したい。どんな児童や生徒が集まるか楽しみ」と期待に胸を膨らませる。

　○…高校時代に空手部で出会った友人と共同代表を務める。教育格差を無くしたいと子どもたちに声をかけていった。「自己満足で終わってないかと不安だらけでしたが、『成績が上がった』『来て良かった』と感謝され、やってきて良かった。間違っていないと思いました」

　○…南鶴牧小を卒業後、都内の学校に進学。幼稚園から続ける空手は「生活の一部になっています」と笑い、今も家族全員で道場に通う。アルバイトは空手のインストラクター。「子どもに教えるのが好きなんです」と即答。喫茶店でアルバイトした経験から、珈琲の抽出器などの道具を揃えるなど熱中してしまうタイプだという。「次はサイフォンが欲しいけど家族からは邪魔だと言われています」と苦笑する。

　○…始めた当初、チラシを持って母校に出向いた際に会った副校長が自身のことを覚えており児童に話をしてくれたという。「偶然で驚いたけど、いつも出会いに感謝しています」。サークルに参加する学生は60人以上。境界を無くしたいという意味で付けた「ボーダーフリー」。教えるのは学生だけではなく社会人やリタイヤした人の参加も募る。「ここをスタートに多くの子どもたちに教える機会を増やしていきたい」