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多摩 社会

公開日:2025.08.07

由木の「保健室」が好評
地域へ出向き健康推進

  • 「ゆぎ保健室」の一環で行われたアロマスプレー作り

 八王子市下柚木に拠点を置く「高齢者あんしん相談センター由木」が、昨年より新たな取り組みとして「ゆぎ保健室」の活動を展開している。

 同センターの保健師や看護師が、地域の団地の集会所などに出張し、体力測定や健康講座など高齢者の健康ケアを行うものだ。遠くの病院に行かなくとも、住み慣れた地域で気軽に無料で健康相談ができるとあって、住民からの好評を得ているという。

団地などに出張

 ゆぎ保健室ではこれまでに、同センターの管轄内であるトミンハイム上柚木、コーシャハイム下柚木などに出張。血圧検査などの体力測定のかたわら、住民が講師となって竹細工を教える工作会や、アロマスプレー作りなど、高齢者が楽しめるプログラムを開催するとともに、参加者同士が交流を深められる場にもなっている。

 7月16日、ゆぎ保健室の6回目の開催となるこの日は、同センターのある由木事務所の2階会議室で実施した。約20人の高齢者が参加し、体重や血圧、握力などの体力測定のほか、大塚製薬のスタッフが登壇し、熱中症とスポーツドリンクについての講話を行った。

 初めて参加した80代の男性は、「スポーツドリンクと経口補水液の違いを教えてもらい勉強になった」と講話の感想を口にした。血圧などを測ってもらったといい、「病院まで行くのは億劫なときがあるから、こうやって近くで測ってもらえるのはいいね」とこの取り組みを歓迎した。

 「ゆぎ保健室」の発起人の一人である保健師の女性は、「(同様の取り組みをしている地域は他にもあるが)由木地区では高齢者が気軽に健康相談できる場が少ない」と昨年から試験的に開催したという。体力測定と健康相談を同時に進めるのにある程度の人手が必要なため、「ボランティアなど人手が確保できたタイミングでスタートした」と経緯を振り返った。

 もう一人の発起人の看護師の女性は、「交通の便が良くない地区のお住まいの方にはこのスタイルが合っているのでは」と推測。今後の課題として、「それでもなお、来所するのに足腰が辛い方がいる。夏場は暑さも心配」と懸念を示した。

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