海老名市域を南北に縦断する都市計画道路・下今泉門沢橋線(下門線)の整備事業に関する地元住民向け説明会が12日、14日に開かれ、県は6月の説明会同様、JR相模線の踏切と県道40号の通過についてオーバーパス方式を採用したい考えを明示した。
下門線は下今泉字関下と門沢橋字神崎間の7920mを結ぶ主要幹線道路で2009年2月までに河原口大縄交差点以南の区間については4車線化拡幅工事が完了している。
今回、県が事業化を目指している区間は同交差点から県道51号と交差するまでの区間で、JR相模線の踏切や県道40号と交差しているため朝夕を中心に、渋滞が発生しやすい箇所。県は南北の幹線道路として重要視しており、海老名駅西口の再開発事業が具体的になるなど、交通網整備を進める必要性が出てきたため、海老名市からの要望もあり昨年度から事業化へ向けた準備を進めていた。
当該区間は1973年に都市計画決定されており、当初、市道12号と交わる海源寺交差点までの約800mの区間について地下道で通過する「アンダーパス」方式を採用し、踏切と40号を通過させることが決まっていた。
その後、小田急の高架化に伴い、96年に都市計画を変更。アンダーパス方式の採用部は河原口大縄交差点以北に縮小された。
県は事業化へ向け今年1月に第1回目の説明会を実施。この時、交差方式に関しては「現在、検討中」と説明していたが、6月末に開かれた説明会で踏切と県道を高架で通過する「オーバーパス」方式へ方針を変更する計画を提示。
県は工事費が30億円程度削減でき、車両の通行開始時期が6年半前倒しできることなどメリットを示したが、一部住民からは「突然の変更で住民軽視だ」「『この方式で行く』。その承認をしろということなのか」などの声が上がっていた。
「なぜ住民の声、反映されない」―
14日に上郷自治会館で開かれた説明会には80人ほどが参加。県は「アンダーパスでは下水道や地下水への影響が考えられ、ゲリラ豪雨による浸水なども懸念される。総合的に判断してオーバーパスを採用したい」と住民側に理解を求めた。
これに対し住民からは「前回の説明会で参加者の大半はオーバーパスに対し反対だった。なぜこの声が反映されず、オーバーパスでの着手が着々と進んでいるのか」「公共交通に乏しい上郷の実態を鑑みた上での計画立案とは言い難い」など、厳しい声が上がった。
県担当では「都市計画のオーバーパス方式への変更に向けて、もう一度、説明させていただきたい」と今後、年末に説明会を催す予定だという。
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