県内各地でみられる「ナラ枯れ」が座間市内にも広がっている。被害が深刻なのは県立座間谷戸山公園で、昨年度の24本から261本(10月12日時点)と10倍以上になった。
ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシが媒介する「ナラ菌」によって、コナラやクヌギなどブナ科の樹木が集団枯死する伝染病のこと。水を吸い上げる機能を失い、葉が急速に赤褐色に変色するのが特徴だ。神奈川県では2017年に箱根町や三浦市で被害が確認されて以降、各地に被害が広がっている。
座間谷戸山公園では園全域に被害が及び、被害木にはタグが幹に括り付けられている。同園は「5月になると木に産み付けられた卵が羽化し伝染がさらに広がる。木を切って燻すのが一番の対処法だが、数も多いので薬剤など様々な方法で対策を検討中」と話す。しかし「外から伝染する可能性もあり、園単独の対応では抑え込むのは難しい」と頭を抱えた。
座間市では7月28日に同園と初の情報交換会を開催し、同園の「ナラ枯れ」被害を把握。市職員が市で管理している公園でも被害に遭いやすい大きな木を中心に調査したところ、7公園34本が枯れているのを確認した。
市公園緑政課は「枯れた木のほか、まだ枯れてはいないが被害に遭っている木も204本あった。今後の対応は検討中」と話した。
近隣市でもナラ枯れ被害が確認されている。海老名市では8月から調査を始め、10月13日時点で90本の被害を確認。綾瀬市では「ナラ枯れ被害情報カード」で市民や業者から報告を受け、87本の被害が報告されている。
|
|
|
<PR>
海老名・座間・綾瀬版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
<PR>