新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、綾瀬市が外国人コミュニティへの情報発信に力を入れている。11月は外国人市民が多く利用する宗教施設や飲食店7か所を訪問する衛生指導を開始。企画課の多文化共生担当と保健師が横展開で連携して感染拡大防止にあたっている。
11月26日に訪問したのは綾瀬の外国人市民が多く利用する海老名市上郷の海老名モスク。午後5時前の礼拝に合わせ保健師らが訪問し、20人ほどを前に正しい手指の洗い方やマスクの付け方、換気の重要性のほか体調不良時の連絡方法について説明した=写真=。
県立相模三川公園の近くにある海老名モスクは、今から20年前に信者の浄財で建設された。海老名のほか厚木や座間、綾瀬に住む信者が施設を訪れ、メッカに向けて1日5回、祈りを捧げている。関係者によると県内最大のモスクという。
入口には除菌液を置き、従来は1日約1200人が訪れていた礼拝を300人まで制限。入室も2回に分け、じゅうたんにバツ印を付け、密を避けて礼拝を続ける。
スリランカから来日して13年目のシディック・ヌフマンさん(52)は「手の洗い方が出来ていないことが分かって良かった。市役所の人が来てくれて大変うれしい」と、訪問を歓迎した。
健康づくり推進課長で保健師の今井美智代さんは「皆さん真剣に話を聞いてくれる。これからも重要性を伝えていきたい」と話していた。
人口約8万5千人の綾瀬市には県内3番目の4・86%にあたる4138人の外国人が暮らしている。市はこうした特性を生かして多文化共生の取り組みを強化。外国人の視点にも立ち、住みやすい地域の実現に施策を展開している。
政府の新型コロナ対策分科会が11月9日に発表した緊急提言では、外国人コミュニティへの情報発信や相談体制の強化などが求められている。
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