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海老名・座間・綾瀬 社会

公開日:2023.04.21

栗原神社
悠久の神木、ゆく
ナラ枯れに力尽き

  • 二代目神木の切り株(左は本殿)奥の輪切りは初代神木と一緒に保管される

  • 本殿に保管されている初代神木

 栗原神社(座間市栗原中央、山本俊昭宮司)の神木で、「座間市の天然記念物」と「かながわの名木100選」として知られるシラカシの木がこのほど、立ち枯れのため伐採された。

 樹齢五百有余年、樹高二十メートル超の神木は2020年秋に「ナラ枯れ」が判明した。これは木々を移動する害虫がもたらす樹木の伝染病で、関東地方の里山や市街地で5年ほど前から猛威を振るっている。

 被害の発覚から2年半、総代や世話人らによる懸命の施しも実らず、今年3月に樹木医から「立ち枯れ」が告げられた。同22日に御霊を抜く祭礼が行われ、関係者が見守るなか伐採された。

 総代長の大矢一則さん(76)は「愛着のある御神木をなんとか残したかった。悔やまれる」と苦渋の表情を浮かべる。それでも、「秋の例大祭に間に合うよう、切り株をおまつりして新たな拠り所としたい」という。

 シラカシはブナ科の広葉樹。依り代として親しまれた神木は、かつて相模野台地に点在した「シラカシの森」の名残を示す巨木で、1968年秋に枯れた初代神木(スギ)のあとを継ぐ二代目神木として、半世紀にわたり親しまれた。1978年に座間市の天然記念物に指定され、84年には、かながわの名木100選に選定された。三代目の神木は関係者の協議を経て決まるという。

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