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海老名・座間・綾瀬 社会

公開日:2025.10.31

さらに1万人増へ、進化する海老名

  • 複数のマンションや物流関連施設が建設されている海老名市役所周辺

  • 駅近くではタワーマンションを建設中(上)  茶色の商工会館付近に市が7階建の複合施設を計画している(下)

  • 線路を越える形の「上郷立体」(上)と、中新田丸田地区土地区画整理事業(下)※いずれもイメージ

  • 今泉小学校で増築予定の校舎(上)と海老名市役所南側にオープンした保育園(下)

  • 月間約1万台の利用があるシェアサイクル(写真は駅前の中央公園)

  • 住友商事の「SOSiLA海老名II」

  • 自由通路(奥)を手前の交差点方面に延伸する構想も

 11月1日は海老名市の「市制記念日」。当時の人口約4万8千人から、半世紀後の今は14万人を突破し、総合計画では15万人(2038年)を目標人口のピークに掲げる。2019年に相鉄・JR直通線、2023年には相鉄・東急直通線が開通、都内へのアクセスが向上し、マンション建設など街の変化は著しい。人口増にともなう道路混雑の解消や保育・教育環境の充実化も課題となっている。

ビナガーデンズパーチ隣、新たな12階建複合施設も

 JR海老名駅のららぽーと北西側では(株)長谷工不動産のブランシエラ海老名(13階建228戸)、日神不動産(株)のデュオステージ海老名II(11階建141戸)、総合地所(株)のルネ海老名アーバンアリーナ(13階建99戸)などが誕生する。めぐみ町では小田急不動産(株)と小田急電鉄(株)が「ViNA GARDENS最後のタワーレジデンス」と打ち出すリーフィアタワー海老名クロノスコート(31階建・304戸)が建設中だ。

 小田急電鉄(株)はビナガーデンズパーチ南側に地上12階建ての複合施設も計画、物販・飲食のほか、温浴施設や宿泊施設なども含み、隣で温泉も掘削していたことから今後が注目されている。

中央図書館隣に7階建の新施設

 文化会館や中央図書館など公共施設のエリアも変わりそうだ。

 市には商工会館の場所に7階建の複合施設を建てる計画がある。総合福祉会館や商工会館、野外ギャラリーやプライムタワー隣にあった市民ギャラリーの機能を集約し、2029年度に供用が始まる見通し。

工事続く相鉄線海老名駅 つながる東口と北口

 相鉄線海老名駅は工事中で、2階の自由通路に直結した中央改札口が8月にオープンした。

 来年6月頃まで出口専用として使われる。新たな玄関口が誕生したことで、小田急線や相模線へ乗り換える流れが分かれて混雑が緩和されつつある。26年度末にはこの新改札と、北口改札口が新たな「連絡通路」でつながり、駅舎内には地域ニーズに応える保育施設も設ける計画だ。さらに「ホームドア」も設置される。

 西口から東口ビナウォーク方面へと続くこの自由通路は、さらに南側のスルガ銀行前付近、海老名駅入口交差点の県道40号を越えて、南側のイオン方面へと延ばす検討が進んでいる。同交差点は東側の歩行者が比較的多く渋滞しやすい。歩行者をより安全に、混雑緩和を図るため現在基本設計が行われている。

2031年度完成目指す

線路越える4車線

 駅周辺は相模線などの線路によって隔てられているが、市は混雑緩和のため今年、上郷河原口線に線路をくぐる形の地下道を開通させた。一方で県は現在、線路を越える形の「上郷立体」を建設中で、完成後は4車線になる予定。災害時の輸送ルートや浸水時に避難する高台としても位置付ける。さらにその先、国道246と交差する下今泉の混雑緩和も課題となっている。

シェアサイクル、1カ月約1万回の利用

 駅周辺の「足」も変化しつつある。中央公園の一角に並ぶのはシェアサイクル。江ノ島電鉄(株)と国内最大級の運用サービス「ハローサイクリング」を手掛けるOpenStreet(株)が車両やシステムを提供し実証実験しており、月間約1万回利用された事も。30分160円でスマートフォンのアプリで使える。市内に乗り捨てられるステーションが48カ所設けられ、多くは駅を中心とした30分圏内での利用という。

市役所周辺 昨年「市街化区域」に

 市役所周辺の39・4ヘクタールが昨年市街化区域に変わり、都市化の節目を迎えた。

 市役所から見て西、海老名総合病近くには小田急不動産(株)と相鉄不動産(株)によるリーフィアレジデンス海老名(10階建145戸)の計画があり、同病院の北隣に一建設(株)のプレシス海老名グランサウス(10階建203戸)の計画もある。市役所の北、海老名郵便局隣には(株)エスコンのレ・ジェイド海老名(14階建236戸)が建つ。さらに市役所周辺では49戸と71戸のマンション、JR厚木駅近くでも65戸の計画がある。

市役所東側や南東側は大型の倉庫などが建設中、警察署隣には公衆浴場

 市役所東側は風景が変わった。ホームズ海老名店隣には三井不動産レジデンシャル(株)のマンション計画(108戸9階建)があり、隣では物流施設やオフィスなどによる三井不動産インダストリアルパーク海老名&forest(延床面積約4万平方メートル)が姿を現しつつある。警察署隣には公衆浴場の計画も。さらに南側には住友商事(株)の物流施設SOSiLA海老名II(延床面積約6万8千平方メートル)の現場もある。

中新田丸田地区では6.7haを造成

 市役所から見て西側、中新田丸田地区の土地区画整理事業では、約6・7ヘクタールの土地で上下水管設置や道路整備などが行われている。元々は大部分が農地だった。造成は2026年度末に終わり、その後公園や戸建て住宅、マンションや商業施設などが建設される見込み。計画人口は710人と想定している。

小学校は校舎増築

 駅北側にある今泉小学校は1136人の児童が通い、今後20教室分となる校舎を増築する。推計では2030年をピークに子供の数は減少することが見込まれ、増築は軽量鉄骨で行う。

 海老名市の待機児童は、4月時点で17人、希望する施設に入れないなどの理由で入園を保留する児童は179人だった。市は市役所南側に新しい保育園を10月にオープンさせ、今後は保育園を4カ所新設するなどして対応する方針。

 国分南の海老名中学校は老朽化しており、市学校施設再整備計画では、新しいまちづくりが整った時点で市役所の西側に移転することが示された。

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