入谷在住田中さん宅 樹齢50年のしだれ桜伐採へ ともに迎える最後の春
住宅街の一角、急こう配の坂の途中に突如として現れる大きな桜の樹。田中一男さん宅(入谷)に咲く樹齢50年のしだれ桜が、最後の花をつけた。田中さん自身が高齢になり管理が困難になったことから、樹は今年中に伐採されるという。
毎年、花好きの近隣住民や、カメラを持った通行人が訪れては見上げたというしだれ桜。早くも惜しむ声が聞かれているという。
これまで、庭の敷地を越えて伸びた枝が電線と接触しそうになったり、枝葉が庭の外に落ちるなどして、その度に対応に追われてきた。樹はおよそ15メートルにまで伸び、田中さん自身が梯子を立てかけて剪定をするのにも危険が伴うという。
数十センチの苗木を植えてから半世紀が経つ。「人生の長い時間をともに過ごした桜。来年からは寂しくなるけれど、近隣の方のご迷惑になってはいけない」。樹を見上げながら、田中さんは語った。
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