座間 社会
公開日:2019.09.20
その人の尊厳を大切にする
有限会社ふれんどりぃ
認知症の人にも働く楽しさを味わってもらおうと介護施設を営む(有)ふれんどりぃ(筒井すみ子代表/栗原中央4の23の21)では、事業所内に「カフェきよさと」をオープンしている。
きっかけは認知症に悩む利用者の言葉から。「人のためになりたいんだ」。若年性認知症で徘徊などの症状があったが、会話の中で「できることなら、人のために何かしたい」とつぶやいた。掃除が得意なその男性利用者の声を実現しようと、2017年にオープンした。「いらっしゃいませ、ありがとうございました」とお客さんが来るたびに深々と頭を下げ、笑顔で接客を行った。認知症の症状も和らぎ、「精神的に崩れなくなった」と筒井代表は振り返る。「お客様の笑顔のために頑張りたい」と利用者。お客さんのために練習を繰り返したという。最初にきっかけを作ってくれた利用者は退所し、現在は新しい利用者たちが注文を受け、配膳サービスなど接客する。
食後のコーヒーも時間を見計らって持ってきてくれる。一緒に持ってきた砂糖やミルクの説明もしてくれる。ただ、砂糖の名前を思い出せないらしく、途中から違う話になってしまう。いろいろなきっかけを見つけては、会話が進んでいく。日焼けの跡を見つけて、今年の夏が暑かったこと、おかずを見ながら、そのおかずがどんなに美味しいかを話す。ただ途中で違う話に変わってしまう。
代表の筒井さんは「認知症の方も普通の人」と何度も繰り返す。喜怒哀楽を持ち、うれしければ笑顔で話してくれる。「認知症というだけでダメな人というイメージを抱く人が多い。でも、そうじゃないよと多くの人に伝えたい」と呼びかける。利用者にも、やりがいや楽しさを味わってもらおうと絵画や習字、手芸などの習い事にも力を入れる。「利用者の方がケガをしないようにするのは当たり前だけど、一番大切なのはその人の“尊厳”。その人らしさを大事にしたい」
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