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伊勢原 社会

公開日:2023.04.28

ハワイの「義人」映画に
製作者が雨岳文庫に

  • 長さ2.8mある手紙を撮影するイワサキさん(左)

 大磯町出身で明治時代にハワイにわたり、農園などで働く日本人労働者の権利を守るために尽力した後藤濶(かつ)。

 27歳の若さで非業の死を遂げた後藤は、現地ハワイでは「義人」と伝えられ、後藤の生涯を伝えるドキュメンタリー映画の製作が現在、進められている。  

 そうした中、プロデューサーのパッツィー・イワサキさんが4月17日、市内上糟屋の雨岳文庫を訪れ、同所や自由民権家について研究する雨岳民権の会の会員らを取材した。

「湘南社」と後藤濶の関係

 雨岳文庫は後藤を支援した自由民権運動の結社「湘南社」の山口佐七郎の旧宅。後藤が佐七郎に宛てた長さ2・8メートルにもなる手紙などが残っている。

後藤を称え記念日を制定

 ドキュメンタリー映画製作は6年前から進められ、その当時も雨岳文庫を訪れていたイワサキさん。その後、製作は一時中断してしまっていたが、今年9月にハワイで後藤を称える式典が開かれることから、映画製作に再び動き出した。イワサキさんは「長い手紙が面白かった。良い作品ができそう。頑張ります」と話した。イワサキさんの取材を受け、佐七郎や湘南社などを説明した同会の豊雅昭代表は「後藤は自分の人生を切り開こうと、自由と平等を求めてハワイに渡ったが、実際には人種差別など理想と違っていたのだと思う。映画を通じ、後藤の存在を多くの人に知ってもらえれば」と話した。

 後藤はハワイとの政府間で結んだ官約移民の第1号でハワイへ。現地で移民労働者の厳しい労働条件の改善などに尽力し、その功績が称えられ、現地の公立高校の教材にも取り上げられているという。

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