綾瀬市民生委員児童委員協議会の会長を務める 松本 信之さん 大上在住 73歳
出会いこそ最高の財産
○…まちの身近な相談相手、民生委員。市内では6地区に124人の委員が厚生労働大臣の委嘱を受け活動している。1人が200人から300人の担当となりあらゆる相談を受け、見守る。「みんな責任感があり、有能なメンバーです。私はその輪(和)を作ることに力を入れています」。会長職は今年で9年目。意見を言いやすい環境をつくり、ひとつにまとめ、全員が同じ方針でより良い活動ができるよう心がける。
○…正午の待ち合わせで、開口一番「昼食べた?」。初対面の人ともすぐに和める社交的な性格は子どもの頃から変わらない。戦中、平塚に生まれ、幼少期は疎開先の仙台、終戦後は米兵を含むたくさんの人が街を行き交う横須賀で育った。好奇心旺盛で人見知りとは無縁、話すことで成長した青年は会社員になると工業系企業の工務部に就き、部署と部署との架け橋となり仕事を生み出した。社内のあらゆる人と顔見知りだからこそできた仕事だった。35歳ごろからは地域でボランティア活動も開始。どこで誰がどんなことをできるか把握し、コーディネートしてゼロから新しい可能性を生み出す。これまでの経験は今の仕事にリンクしている。「人との出会いは私の最高の財産です」
○…外出が若さの秘訣。市や県など、公の場に出ることは一つの刺激にもなる。ジャケットにシックな色合いのシャツを合わせてカジュアルながらフォーマルにもおさまるスタイルがトレードマーク。予定びっしりの手帳にときどきのぞく休日には横浜などでショッピングを楽しむ。ネクタイだけで100本はあるとか。
○…委員生活16年。少子高齢化の時代の中で、児童や子育て世代へのケアの重要性を強く感じ、現在は児童委員としての活動にもう少しウエイトを増やしたいと考える。「私たちの力で変えられることがある」。これからもより良くし、新しいものを生み出すために、人と出会い話をする。