紙芝居「あやせのおもしろ七不思議」の挿絵を担当した 橘川 芳恵さん 寺尾中在住
好きだから、ありのままに
○…絵を描く時のモットーは「こだわらない」こと。「私はプロじゃないから、こだわりすぎると描けなくなっちゃうの」。その時感じたことを、心のままに描く。今回の七不思議の挿絵も、そうして完成した。依頼元から原案をもらい、自分でも調べてイメージを膨らませながら、自分なりの色を筆に乗せる。作品のテイストがズレないよう1日で描ききったという10枚の挿絵は、色鮮やかな温かい作品に仕上がった。
○…七不思議のお披露目に合わせ、久方ぶりに市内で個展を実施する。会場には自身の作品をはじめ、市内5つの絵手紙教室の生徒の作品も展示する。「知っている人の作品があれば、見にくるでしょう。せっかくだから、賑やかにやらなくちゃ」と楽しそう。また、これまでに描き溜めた6つのローカル鉄道の駅などを描いた絵手紙の原画も出展。以前に手掛けたふるさとの宝カルタと合わせ、趣の異なる多彩な作品たちが会場を彩る。
○…生まれは秦野で、結婚を機に綾瀬へ。日本画、水彩画、デッサン、焼き物など色々挑戦したが、市の講座で習った絵手紙に魅了された。季節感のある手描きの絵に言葉を添え、その手紙を受け取った人が笑顔で「ありがとう」という返事をくれる。「誰でも簡単に描けて、送った方も受け取った方も笑顔になれる。それが絵手紙の魅力」と話す。趣味の旅行やドライブでも絵手紙の素材になりそうなものは逃さずスケッチ。「それも楽しみの一つなの」と笑顔を見せる。
○…「私は好きなことをやっているだけ」と話すが、現在は市内外で絵手紙を教える多忙な身。生徒も、手習いや日常の気分転換など、様々な理由で教室の日を楽しみにしている人が多いそう。「来てくださる皆さんと、楽しくできるのが一番。私も教室に行ってる時が一番元気なの。快く協力してくれている夫にも感謝してます」。絵手紙同様に、温かな人柄が溢れ出る。