平成29年度神奈川県体育功労者表彰・個人の部を受賞した 岡本 進さん 深谷南在住 64歳
「縁の下の力持ち」に光
○…神奈川の体育・スポーツ振興に功績のあった個人や団体を表彰する体育功労者表彰。2012年から綾瀬市ソフトボール協会理事長を務め、市内の大会や近隣各市との交流試合運営など競技の発展に尽力している。また、公認記録員I種と公認審判員I種資格を取得し、指導者養成事業開催による競技力向上や指導者育成に貢献。県ソフトボール協会副理事長や市体育協会常任理事を務めるなど、地域スポーツへの顕著な功績が評価された。
○…ソフトボールに携わったのは、25歳の時。協会設立に携わり役員を務めていた兄に「地域でチームを作ろう」と誘われたのがきっかけだった。その後、チームにスコアラーがいなかったため公認審判員III種と公認記録員II種を取得。徐々に上の資格を取り全国大会で記録係を務めたほか、1998年の「かながわゆめ国体」にも審判員として携わった。「選手よりもこっちの方が向いていたみたいで。これが40年続いた理由かな」と笑顔を見せる。
○…深谷南で生まれ育つ。高校卒業後、日立オートモティブシステムズに入社し定年まで製造一筋で勤務した。現役時代は仕事をしながら市と県のソフトボール協会の役員を務めるなど、多忙な日々を過ごした。「これと仕事で忙しかったから、他に趣味らしい趣味がなくて」と首をすくめる。
○…現在、市の協会には550人の選手と40人の役員が所属し、男女合わせ26チームが登録されている。かつては小学校のグラウンドを借りていたが、1988年に蓼川のスポーツ公園にソフトボール場が整備され競技環境も向上した。しかし、全盛期の登録数は40チーム。かながわゆめ国体あたりを境に、徐々に減少している。「いかに底辺を拡大し、競技を盛り立てるか。今、県の協会でやっているソフトボール教室があるけど、同様の取り組みを綾瀬の小・中学校でやれたら」。課題解決に向け、新たな手法を模索していく。