吉岡神輿愛好会の会長を務める 太田 雅士さん 綾西在住 40歳
日本の粋 楽しみ伝える
○…30年以上続く吉岡神輿愛好会。綾瀬いきいき祭り(現あやせ大納涼祭)で神輿を出すため結成され、以来、市内で唯一の提灯神輿を吉岡神明社の例大祭や大納涼祭で巡行している。これ以外にも同地区の山王社や根恩馬の神輿、市外の交流ある神輿会への遠征など年間20回ほど担ぎに出る。祭りが多くなる夏・秋を目前に控え、「今から楽しみで仕方ない」と満面の笑み。
○…神輿デビューは25歳の時。愛好会の先輩に誘われ、海老名の市民まつりで担いだのが最初だった。その時の感想は「重くて痛い」。しかし、久々にかいた”いい汗”と、仲間との一体感、楽しげな雰囲気に、すっかり虜になったという。「どっこい神輿が面白い。リズミカルでテンションが上がるし、ハマったらもう抜けられない。神輿は縁起ものだから、自分も周りも元気になるのもいいよね」と魅力を語る。
○…横浜で生まれ、物心ついた頃には綾西に。結婚し一度、海老名で暮らすが、今は実家に戻っている。24歳で独立し、家のサイディング(外壁)工事を行う仕事をしながら、趣味の神輿を楽しんでいる。お酒も好きで、「担いだ後の一杯が格別」と目を輝かせる。下の息子は今、サッカーに夢中だが、「いつか一緒に担げたら最高だよね」と親父の顔を覗かせる。
○…同愛好会は現在、20歳から70代手前まで幅広い年代の会員が28人、所属している。他の団体同様、新たな会員確保には苦労しているようだが、今は紹介が紹介を呼び若い世代が増え、会自体が活気づくいい流れが出来ているという。「神輿は古い歴史や、担ぐ上での礼儀があり、先輩方から学べたのも良かった。会長としてこれを若い世代に伝えながら、みんなで楽しく、ワイワイやっていけたら」と語った。