綾瀬市オーエンス文化会館と市中央公民館の新館長に就任した 高木 徹さん 深谷中在勤 58歳
文化発信拠点の長として
○…前任から引き継ぎ、8月1日付で就任。指定管理が入った文化会館の2代目館長となった。館長職に就き3カ月。「前は営業だったので、勝手が全然違う」と率直な感想を述べる。前職の経験から館内はもちろん、地区センターなど現場にはまめに足を運び、チケット販売の販促活動も行う。利用者・職員双方の意見をじっくり聞くなど、日頃のコミュニケーションに重きを置いている。
○…大手企業の管理職を務めたが、「やりきった」という達成感から今年6月に早期退職し、全く違う職種への挑戦を決意した。「新卒で入社以来30数年、営業一筋だったからサービス業に従事したくて」。就職支援会社で文化会館やスポーツ施設等の管理の仕事を探していたところ、統括責任者候補を募集するオーエンス文化会館に巡り合った。今は館長業務をこなす傍ら、研修への参加や文献を読むなど生涯学習と社会教育について猛勉強中だ。
○…東京生まれで、今は横浜在住。館長就任が縁で訪れた綾瀬については「目下勉強中」と頭をかく。趣味は、2年ほど前から土日を使って行っている御朱印集め。鎌倉を中心に、2年間で7冊分の寺社仏閣を巡る熱の入れよう。夫人との共通の趣味にもなっているそうだ。「文字が芸術性あって面白いよね」と、その魅力を語る。
○…文化発信の拠点としての役割を担いつつ、いかに収益性を上げるかが課題。特に綾瀬は交通の便が悪く、近隣には大和市のシリウスなど大きな施設もある。「市内外へのプロモーションが必要だと感じる」と真剣な面持ち。「逆に低価格で観劇できるオペラや、5千円で野村萬斎さんが見られる蝋燭能などを公演できるのが綾瀬。これからも市民が質の高い芸術に触れられるものを企画したい」と意欲を見せた。