初開催されたあやせ技能五輪で市長賞を受賞した 山口 慎史さん 早川在勤 26歳
次代を担う”匠の卵”
○…市内ものづくり企業に勤める35歳以下の若手社員が溶接技術を競うことで、綾瀬の溶接技術底上げを図るため初開催された大会で、最優秀となる市長賞を受賞した。自社とは違う環境で、初めて行う溶接の技術。「正直、納得のいく出来栄えではなかった。もう一度やりたいくらいです」と、自分の仕事に真摯に向き合う。「受賞には自分が一番驚いています」と、率直な感想。
○…自動車部品の溶接を行う(有)横山工業に勤める傍ら、関東サッカーリーグ1部のチーム「横浜猛蹴」に所属。大学卒業後、3歳から続けているサッカーをしながら働ける環境を探し、当初はチームも仕事も別の場所に所属していた。しかし距離の問題から、大学時代に世話になった人が監督を務めるチームに移籍。いずれは父が社長を務める会社に戻ろうという思いもあったため、「早い方が現場を長く経験できる」と、ものづくりの世界に飛び込んだ。「先輩たちは技術力が高いし覚えることだらけで、常に壁に当たっています」。サッカーと仕事とに、忙しい日々を過ごす。
○…海老名在住で、3歳の娘の父。なかなか家にいられないだけに、練習がない日やオフの時は子どもとの時間を作るという子煩悩な一面も。旅行やドライブが好きで、思い立っては家族を連れて出かけているという。「いい息抜きになるんです」と、笑顔を見せる。
○…「作っているのは人の命に係わる物。ミスは許されない」と真剣な表情。常に何度も確認するなど丁寧な仕事を心掛ける。今は自分の事で手一杯だが、技術を磨き周りを見る余裕を作ることが目下の目標。「父が社長なので、いずれは人の上に立つかもしれない。そのために日々勉強です」。アスリートらしいストイックさを見せた。