医と食をコンセプトにした医療モールを市内で初めて開設した 柏木 利幸さん 深谷中在勤 43歳
医食繋げる新たな地域医療を
○…ビバホームそばに昨年11月開設された「HANDS+」。深谷上で10年間、かしわぎクリニックとして地域医療に貢献してきた院長が設立した、市内初の「医と食を繫ぐ」をコンセプトにした医療モールとなる。病院らしくない外観は、「診療以外でも気軽に訪れることができる癒しの空間にしたい」という自身のこだわりが反映されている。
○…「繋がり」を意味する「HANDS(手)」と、病院の十字をかたどった「+」が名前の由来。有名ホテルのパンのシェフを自身のツテで呼び込み、検査技師の安部啓介さんが思いに賛同しパンとデリとワインの店「KaZe」を立ち上げた。また、前クリニックの一診療科目だった皮膚科の医師が独立し、市内で数少ない皮膚科専門医院が開院した。そこに院長のツテで消化器内科が加わった、まさに「繋がり」によるモールが完成した。
○…大和在住。小・中時代、母や自分が医者にかかることが多く、「格好いい職業だな」と医の道を志した。今は糖尿病・循環器内科・乳腺外来の「綾瀬ライフスタイルクリニック」の院長を務める。3人の子どもの父で、趣味はピアノ。家族とはよく映画鑑賞などをして過ごしているそう。
○…モール最大の特徴「KaZe」は、通常のパンだけでなく低糖質やアレルギー対応のものも、シェフが高級ホテルのパンのように仕立てる。「病気だから食べられないではなく、『美味しい』を諦めない治療環境を作りたかった」と思いを語る。クリニックの一部を飲食可能なリラクゼーションスペースにし、様々な相談ができるコンシェルジュを配置するなどホスピタリティにもこだわる。「専門的な医療施設としての使命を全うしつつ、地域の方々が気軽に訪れられる癒しの空間が提供できれば」と展望を語った。