戦後70年、真の平和を希求して 自由民主党 衆議院議員 義家弘介(ひろゆき)
レジャーなどで記念撮影される際の代表的ポーズは何ですかと問われたら、おそらく多くの方が外国由来の「Vサイン」だと回答し、その際の合言葉は「ピース」だと答えるでしょう。「Peace」の和訳は「平和」です。では「平和」を象徴する「Vサイン」は、何を意味するものでしょう。それは「Victory」の「V」、そう「勝利」です。「平和は、勝ち取るもの」というのが欧米の価値観なのです。ちなみに「ピース」の語源はラテン語の「Pax」、「戦争と戦争の間」という意味です。一方で日本は、古来より奪い合うのではなく、分かちあうことを旨としてきた「和の国」です。「負けるが勝ち」ということわざさえある我が国の歴史的平和観と、欧米、あるいは「聖戦」を肯定するイスラム教諸国のそれとは随分と開きがあるのがわかります。しかしグローバル化が加速度的に進展する中、現在、日本は世界の真ん中で世界中の国々と密接に関わり合いながら存立しております。そのような時代においては、日本だけでなく、どの国も、他国との和平への連帯を抜きにして、安定的に存立を全うし続けることはできないのです。
戦後70年の節目、私たちは改めて先の大戦の過ちを痛切に反省し、戦禍の記憶を後世へとしっかり語り継ぐ責務があります。だからこそ戦後一貫して「真の平和」を希求し続けてきた国家として、国際秩序の安定に努め、さらに古来よりの「和の精神」で世界平和実現への歩みをリードしていくことが求められています。日本はそれができる唯一無二の国だと私は信じています。私たち日本人にとっての「本来の平和」とは、「ある」ものではなく、「勝ち取る」ものでもなく、「分かちあう」もの、なのですから。
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