町文化会館会議室で2月11日、福祉講演会が開催された。今年は元オリンピックランナーの松野明美さんが講師に招かれ、選手現役時代のエピソードや、ダウン症という障がいを持って生まれた次男の子育てから感じた命の尊さを語った。
この講演会は愛川町社会福祉協議会が主催。毎年様々な講師が招かれる。
松野さんはマラソンランナーとしてオリンピックにも出場。現在はタレントとしてテレビに出演するほか、講演やゲストランナーなど幅広く活躍している。
講演会では、大きな拍手で迎えられた松野さんは「皆さんに『思ったより小さいんですね』ってよく言われます」と会場の笑いを誘い、お馴染みのマシンガントークを披露。
子どもの頃は駆け足が遅く、大人しい性格だったが、小学校5年生の時に出場した町内陸上大会で優勝。ゴールした時の両親の笑顔でマラソンに目覚め、「いちばんを目指す人生」が始まったという。
人の2倍、3倍の練習をし、それでもだめなら4倍と、猛練習を重ねることで、1987年の全日本実業団対抗女子駅伝では初出場で12人をごぼう抜き、1988年のソウルオリンピックにも出場するなど、数々の記録を残した。
引退後に結婚し、2002年に長男が誕生。翌年に次男がダウン症という障がいを持って生まれ、「明るく元気な松野明美」のイメージを崩してはいけないと、次男を隠そうと決心したという。しかし、難しい手術に耐え、少しずつ成長していく我が子の笑顔を見て「何で隠さなければいけないのか」「一緒に過ごすのなら、諦めて過ごすより希望を持って過ごしたい」と心動かされた。家族との生活で「親が変わらなければ子も変わらない。親として何ができるのか」を考えるとともに「命の尊さを感じた」と語り、講演後の会場は大きな拍手に包まれた。
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