清川村が新たな地域おこし協力隊として松田桂一さん(56歳)を採用し、1月4日に委嘱式が行われた。松田さんは煤ヶ谷に住み、茶業や農業を中心に行うほか、移住・定住プロモーション支援などにも取り組む。
地域おこし協力隊は、総務省が推進する制度。少子高齢化や人口減少による地域活力の低下などが懸念される過疎地域において、地域外からの人材を誘致し、新たな発想・能力を活用することで地域の活性化を図るもの。
清川村では2016年から地域おこし協力隊を採用しており、村内では松田さんのほかに男性1人、女性1人が活動している。村ではさらなる地域活性化を目指し、昨年10月に募集を呼びかけた。
採用が決まった松田さんは東京都大田区在住で、大学では法律学科を専攻。前職の広告代理店ではイベントの企画運営を行っていた。2017年度の途中からの採用となるため、委嘱期間は2018年3月31日までだが、最長3年まで延長することができる。協力隊として活動するため、家族と離れ単身で煤ヶ谷地域に移住している。
松田さんの趣味はフライフィッシングで、丹沢の渓流には頻繁に通っていたという。自然豊かな清川村にも馴染みがあり、自然資源の活用に意欲を持ち、協力隊へ応募した。
今後は、村の特産品であるお茶の栽培や農作物の栽培、お茶工場の運営支援、観光や農業イベントの支援を中心に行っていく。松田さんは農業について未経験だが、担当の村産業観光課では「チャピュア清川を拠点に、指導を受けながら段階的に活動を広げていただけたら。未経験の人だからこそ見えてくることもあると思うので、今後のお茶を活用した商品のアイディアなども考案してもらえたら」と期待を寄せる。
村内でお茶の作業が本格化するのは3月頃からで、現在は青龍祭の準備や買い物市など地域行事の支援を行っている。高校と大学ではラグビー部に所属していたという松田さん。がっしりとした体格で「私を見かけたら『ゴリさん』と気軽に声を掛けてください」と話している。