横須賀・三浦 社会
公開日:2026.09.25
海軍工廠造兵部地下 壕基地内の戦争遺跡 迷路のような地下空間
長らくベールに包まれていた自衛隊基地内の地下壕(防空壕)の公開が相次いでいる。横須賀教育隊(御幸浜)に残る旧海軍武山海兵団の地下壕や久里浜駐屯地(久比里)に残る旧海軍通信学校の地下壕である。
これらに続いて7月末には、第二術科学校(田浦港町)の隣接地にあたる旧関東自動車跡地に残る地下壕が報道機関に公開された。主催した横須賀地方総監部によると、確認されているだけでも総延長は約1・7Kmに及び、今回公開されたのはそのうち約500mである。
この地下壕は、横須賀海軍工廠造兵部の廠内地下壕として建設されたものだ。昭和20年1月の海軍工廠第二次疎開計画によると、この丘陵周りに存在する機雷・音響・水雷・機械等の各工場に加え、検査部門や医療施設などを地下へ移す計画が立てられていた。空襲による被害を受けても、工廠の生産能力を8割以上維持することが目的であり、人員退避、物資の保管はもとより地下工場としての利用を考えていたのだ。
地下壕は丘陵内部に網の目状に掘られ、基本的に素掘りである。開口部が丘陵周囲に複数設けられ、内部は2層構造で、丘陵中腹へ通じる階段通路も確認できる。一部荒れている部分もあるが、現在は崩落防止のため大部分の天井にモルタル吹き付けによる安全対策が施されていた。
現時点では活用や一般公開の予定はないという。防衛上の機密に配慮しつつも、こうした貴重な戦争遺跡を可能な範囲で公開し、より開かれた基地となることを期待している。
《東京湾要塞研究家/デビット佐藤》
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