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横須賀・三浦 社会

公開日:2026.09.25

「日本一自衛隊を応援するまち」横須賀も

  • 「日本1自衛隊を応援するまち」横須賀も (写真1)

  • 「日本1自衛隊を応援するまち」横須賀も (写真2)

──「自衛隊を応援するまち」として、「横須賀も負けていない」と発言した小泉大臣の真意を教えてください。

小泉 幼少期から街の中に自衛隊や米軍が当たり前に存在する環境で成長してきました。近所の居酒屋「武蔵屋」で自衛官が「爆弾」「トップガン」といった独特な名前のドリンクを飲んでいた風景など、当時から自衛隊が街や市民の暮らしの一部として深く根付いています。防衛大臣という立場はありますが、他の自治体から「うちの街が日本一自衛隊を応援している」と言われると、「いやいや、横須賀も」と強い対抗心が湧きます。旧海軍時代からの歴史もあり、隊員やその家族が誇りを持ち、肩身の狭い思いをせずに暮らせる環境を、足元の横須賀から全国へ広げたいという気持ちを持っています。

水谷 民間の立場で自衛隊と市民を繋ぐことを意図して、Webメディアを先ごろ開設しました。市民感覚として身近に存在しているものの、どこか壁(敷居の高さ)を感じる部分もありました。ですが、実際に取材してみると、国や海を守る隊員たちの熱い思いが分かりました。メディアを通じて自衛隊と「人」と「街」を繋ぐ取り組みをしたいと考え、それを実現するために真殿さんにアドバイザーをお願いしました。

真殿 横須賀地方総監などを務め、この街に10年ほど居住しました。防衛大学校時代の思い出も深いです。長い勤務生活で自衛隊と地域の距離の近さを実感しています。自衛官の立場からすれば、横須賀は単なる勤務地ではなく、隊員や家族が実際に生活を営む場です。2万人を優に超える関係者のリアルな姿を発信することは大きな意義があります。

──メディアのコンセプトに「自衛隊と横須賀市民の架け橋」になることを掲げています。

小泉 自衛隊公式の広報もありますが、現場で働く隊員一人ひとりの思いや苦労を深掘りして伝えていくことは容易ではありません。潜水艦乗りや久里浜のサイバー部隊、体験入隊を受け入れている武山駐屯地、自衛隊病院の医官・看護官、高等工科学校の生徒など、普段表から見えにくい現場を取り上げてほしいです。隊員のモチベーション向上に加え、社会全体で自衛隊への理解が深まることは、士気の向上や国防の基盤作りに直結します。別の視点として「街ぐるみ」での自衛隊支援が広がることも期待したいですね。隊員が地域の店舗で買い物をした際のサービスとして横須賀商工会議所が主導する「自衛隊割」がありますが、これをさらに発展させることができたらと思います。海外視察で印象的だったのは、国防に携わる人たちへの優遇・リスペクトの姿です。イギリスでは専用アプリを提示すると、様々な店舗で10〜20%割引になる仕組みが存在します。ドイツでは制服着用で公共交通機関が無料になり、アメリカでは空港の優先手荷物検査やラウンジの無料利用など枚挙に暇がありません。「自分たちが社会から大切にされている」と隊員が実感できる環境作りは重要です。

水谷 隊員側にそうした情報が十分届いていない現状もありそうです。行政の支援策や割引店舗情報、生活便利情報などを一元化したポータルサイトとしても機能させたいと思っています。

──サイトの今後の企画や展望について聞かせてください。

水谷 護衛艦や航空機、装備品、訓練、部隊活動など、自衛隊に興味を持っている人は少なくありません。こうした情報を積極的に発信するのはもちろんですが、それに加えて伝えたいのはそこに携わる「人」です。自衛官一人ひとりの仕事、思い、人柄、日常にも光を当てたいと考えています。具体的には部隊指揮官へのインタビューや小規模部隊の活動、防衛大学校や高等工科学生の青春、自衛隊病院の看護師などを取材したいです。

真殿 隊員とその家族は地域社会の一員として生活しています。自衛官にとって「地域から応援されている」と感じることは、大きなモチベーションになります。市民が自衛隊の存在を認め、そこで働く人の姿を知ることで、自衛隊の任務と役割を理解し、地域全体で温かく受容する関係性が広がっていく─。そうした展開に向けて、このメディアの役割があると思っています。

──地元にも関係するトピックスとして、陸上自衛隊高等工科学校(横須賀市御幸浜)の「男女共学化・統合化」という大改革があります。

小泉 2028年度に従来の男子校から「男女共学」となり、さらに陸上自衛隊だけでなく「陸・海・空」統合の学校へ生まれ変わります。全国の女子生徒と保護者が安心して横須賀へ来られるよう(送り出せるよう)、街全体で温かく歓迎・サポートするムードを作ることが必要だと考えます。それこそが「日本一自衛隊を応援するまち」の体現に繋がります。

水谷 情報を発信するだけのメディアではなく、その先の「つながり」までつくりたいと思っています。横須賀は海軍をルーツに、自衛隊と街が長く共存してきた歴史と土壌があります。そうした背景も含めて、市民の「自衛隊を応援したい」という気持ちを形にしていく「横須賀モデル」ができたらと思っています。民間だから柔軟にできる部分を最大化して事例を積み上げ、全国の自衛隊所在地域にも広げていく理想を描いています。

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