鎌倉版 掲載号:2021年5月7日号 エリアトップへ

鎌倉のとっておき 〈第108回〉 鎌倉夏ごよみ〜水無月から〜

掲載号:2021年5月7日号

  • LINE
  • hatena
御霊神社境内の「石上神社」
御霊神社境内の「石上神社」

 鎌倉の夏は、海が主役とのイメージも強いが、街中(まちなか)では古(いにしえ)の人々の思いを今に伝える行事も数々行われている。

 はじめに6月上旬、鶴岡八幡宮で行われる「蛍放生(ほうじょう)祭」。これは、蛍の生育と放生を通して豊かな四季と生命の尊さを思い、今生きていることを神々に感謝する祭。

 当日は夕刻から、舞殿で蛍が神前に供えられ、巫女(みこ)による舞などの神事が行われた後、柳原神池(しんち)にて蛍が放たれる。笙(しょう)の音に包まれる闇の中で、数多(あまた)の蛍が飛び交う姿は、見る人を幻想的な和の世界へと引き込んでいく。

 7月7日、鶴岡八幡宮では「七夕祭」も行われる。もともとは大陸の乞巧奠(きっこうでん)という星祭りで、日本では古来宮中で短冊に願いを書き笹につるして技芸の上達を願うものなどとして知られている。

 当日は、舞殿などに彩り豊かなくす玉と吹流しなどの七夕飾りが笹竹に掲げられ、巫女による神楽も奉奏される。良縁を祈念する祭でもある。

 そして海の日に、坂ノ下の御霊(ごりょう)神社の境内社、石上神社で行われる「石上神社例祭」。海神を鎮め、海で遭難した人の霊を慰める神事。船に乗せた神輿(みこし)とともに、神前に供えた御供(ごく)(赤飯)を捧げながら、若者が海中を泳ぎ御供を流すので「御供流し」とも呼ばれる。

 夏、海水浴場のにぎわいとともに、街中も一層活気づく古都鎌倉。生きていることのありがたさ、人との縁(えにし)の大切さを実感できるまちである。

石塚裕之
 

鎌倉版のコラム最新6

鎌倉と荘園〜山内荘(やまのうちのしょう)〜

鎌倉のとっておき 〈第112回〉

鎌倉と荘園〜山内荘(やまのうちのしょう)〜

6月18日号

早春に芽吹く紫陽花

鎌倉のとっておき 〈第111回〉

早春に芽吹く紫陽花

6月4日号

頼朝挙兵の陰には?(三善氏)

鎌倉のとっておき 〈第110回〉

頼朝挙兵の陰には?(三善氏)

5月21日号

大寺院と天下取りの城づくり(二階堂氏)

鎌倉のとっておき 〈第109回〉

大寺院と天下取りの城づくり(二階堂氏)

5月14日号

鎌倉夏ごよみ〜水無月から〜

鎌倉のとっておき 〈第108回〉

鎌倉夏ごよみ〜水無月から〜

5月7日号

鎌倉の中の院政期文化〜勝長寿院跡〜

鎌倉のとっておき 〈第107回〉

鎌倉の中の院政期文化〜勝長寿院跡〜

4月30日号

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 6月18日0:00更新

  • 6月11日0:00更新

  • 6月4日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2021年6月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter