寒川町と茅ヶ崎市が3月27日、「消防の広域化」を目指す協議書の調印式を茅ヶ崎市役所で行なった。2022年4月1日から運用をスタートする。
消防広域化は、茅ヶ崎市消防本部が、茅ヶ崎市と寒川町の消防を管轄するもので、約28万9千人、49平方キロメートルをカバーする。16年2月に開始された消防司令業務の共同運用で成果が見られたことから、今回の調印式に至った。
特に期待されるのは、現場到着時間の短縮だ。市境地域などで到達までに時間がかかっていたのを広域化によって最も現場に近い部隊が出動することで、現状より最大3・5分の到着所要時間短縮を見込んでいる。
また、財政面でも両市町が保有していた救助工作車と化学車を各1台としたり、消防長を一人にしたりすることで財政削減を狙う。外部機関の調査によれば運用後、60年間で単年度あたり両市町合計3500万円の削減につながるという。
木村俊雄寒川町長は「超高齢社会でも安心して生活できる地域にするために不可欠」と語った。佐藤光茅ヶ崎市長は、「消防に限らず医療などの面も関係を深めている。市民、町民の安全を守っていきたい」と話した。
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