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かつてない五輪になる 寒川出身・福岡選手に聞く

スポーツ

掲載号:2020年4月17日号

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 延期が決まった東京五輪。出場をかけて戦ってきたアスリートたちはいま、外出自粛で練習場所も限られた状況が続いている。寒川町出身で、トライアスロン種目での出場を目指す福岡啓選手(25歳・横浜こどもスポーツ基金所属)に、近況や五輪への思いを聞いた。

 福岡さんは旭小、旭が丘中の卒業生。幼い頃から水泳に打ち込み、大学からトライアスロンの道に入った。数々の国際大会に出場し、昨年は日本選手権で3位に入賞。現在日本ランキング4位で、五輪出場枠(女子2人)を目指している。大会の順位が選考に影響する重要な今シーズンは拠点をオーストラリアに構えて大会に備えていた。

 しかし今年2月、自転車の練習中に50人を超える大集団の中で転倒し選手たちの下敷きになった。搬送されながら思ったのは「何をやってるんだろう」。目の前は競技生活の分かれ道と覚悟して汗を流していた。4年に一度のチャンスを目前にして、毎日悔し涙が止まらなかったという。

 「この経験は意味があるかもしれない、将来同じような状況になった人に、何かアドバイスができるかも」。何とか気持ちを切り替えたが、それもつかの間、新型コロナの影響で現地が外出禁止となる事が分かり、少しでも活動しやすい環境を求めて帰国を決意した。

 帰国後も傷がふさがらず、思うように練習はできない。同時期に大会が軒並み中止となったが、すべてをプラスに受け止められず、心境は複雑だ。「海外には日本より厳しい外出禁止で練習できない選手がいます。来年の五輪はもうスタートラインが違う」。

 今は体ではなく頭を使い、体の一つ一つの動きを客観的に見つめるイメージトレーニングが中心だ。「新型コロナで医療現場の方々が頑張っていると思うと、私も頑張らねば。目標が見えなくても」。1年後の五輪はかつて思い描いていたものから変容している。「ただ強さを競う五輪ではない、選手が互いを理解しリスペクトしあう五輪になるのではないか。そうであってほしい」
 

2月の練習中、時速52Kmのスピードで事故に遭い搬送。これから正念場という時だった(福岡さん提供)
2月の練習中、時速52Kmのスピードで事故に遭い搬送。これから正念場という時だった(福岡さん提供)
傷が癒えず思い通りに練習できないが、頭を駆使するようになった(今月2日・平塚市の海岸で)
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