第163回芥川賞に藤沢市大庭出身・遠野遥さん(28)の『破局』が選ばれた。平成生まれの作家の受賞は初。
自作について「小説を書く時、テーマは決めていない」という。普段の生活で見かけたものなどを元に、「描きたいシーン」を積み重ねていく創作スタイル。今作では”男から自転車で坂道を逃げるシーン”を最初に手掛けた。小学生の頃、坂の多い大庭を自転車で鬼ごっこしたこともあり、「具体的に地名を出してはいませんが、自身の記憶する坂のイメージは藤沢のもの」と説明する。寒川にもゆかりがあり「初詣は家族で寒川神社に行くのが定番」。おみくじを引いて帰るという。
慶大学進学後から小説を書き始めた。世界や国内の名作を片っ端から読破し「一番しっくりきた」と感じた夏目漱石の文体を手本に、ファンタジー、童話などジャンルを問わず意欲的に執筆。新人賞へ応募を重ねてきた。現在3作目を執筆中。受賞作とは作風を変え「超能力なども登場するファンタジーに挑戦している」と明かした。
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