外来診療や妊婦健診などは継続
一之宮の木島医院が、7月末で分娩病棟を廃止した。寒川で唯一お産ができる医療機関として知られ、年間200人ほどの新生児(町外含む)が産声をあげた。外来診療や妊婦健診などは以前同様に行っている。
町役場で出される出生届は年間300人ほど。妊婦がどの産院を選ぶのか統計はないが、今後は自宅出産を除きすべて町外のお産になる。
「できれば続けたかったですね」。木島武俊院長(62)によると、少子化や新型コロナの影響などで出産の数が減っており、院長自身の体力面なども勘案して「廃止」を決めた。ただ分娩を受け継ぐ医師が現れれば再開の可能性もあるという。
院長で5代目
木島医院のルーツは江戸時代までさかのぼり、院長の祖父は第二代寒川町長も務めた医師の木島鄰(たすく)氏。明治期に開院して以来多くの人がここで産声を上げた。
院長の机には母子の写真を収めたアルバムが大切に並べられている。「24時間営業でした」と振り返り「出生証明書を書く事が、やりがいになっていたのかも」と話した。この医院で扱った分娩だけでも4千件にのぼり、患者が「ここで生まれた」というケースも珍しくないという。
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