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会社員が神輿建造

文化

掲載号:2021年11月5日号

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岡田の山崎さん 10年かけた力作

「100年残るものを作ろう」--岡田の会社員・山崎賢治さん(64)が10年かけて作り続けてきた神輿が完成し、この秋、菅谷神社でお払いを受け、関係者によって担がれた。

 大きさは一般的な神輿の半分ほどで、4面を埋め尽くす彫刻の数々や金箔仕上げなども山崎さんが一人で手掛けた。

 以前に仏師について2年学び彫像を作った経験はあったが、神輿づくりは独学だった。寺社建築の書籍を研究し、県内各地の祭りに足を運んで150基以上の神輿を調査。その中でも浜降祭の由来に関わるとも言われる菅谷神社の天保神輿や、寒川神社の神輿などの意匠を取り入れた。

 制作は出勤前の早朝や休日に集中して行い、作業台には数十本の彫刻刀や鑿(のみ)が収まっている。納得がいくまで彫り直し、屋根の下に組まれた「升組」の部品は千個を作った中から選りすぐった。滑らかな黒い屋根は、漆を塗っては磨く作業を繰り返した。鳳凰は木を彫ったオリジナルの原型を作り、鋳造を依頼した。木材は乾燥で変形するため苦労もあった。「塗り工程で台輪(一番下の部分)にひび割れが出た時は、心が折れそうになりました」。

 3歳の頃に肩車されて見た宮入りの光景が記憶にあり、中学生の頃から浜降祭などで担いでいる。歳を重ねるごとに「神輿は地域の宝」という思いが強まり、神輿作りの原動力につながった。「地域への恩返しになれば」。今は別の神輿の部品を彫っており、別ジャンルの構想も。作業は終わりそうにない。

作業場で神輿の部品を彫る山崎さん
作業場で神輿の部品を彫る山崎さん

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