弓道競技の最高峰に位置づけられる「皇后盃 第55回全日本女子弓道選手権大会」が10月２日、伊勢神宮弓道場（三重県）で行われ、寒川町弓道協会副会長の三澤京子さん（66・岡田）が日本一に輝いた。神奈川県民が同大会で優勝するのは51年ぶりで、皇后盃が寒川にわたるのは初めて。

　「まさか自分が...」と、優勝が決まった瞬間は夢心地だった。菊の紋章が中央に配置された純銀の皇后盃を手にした時、その重さと輝きを感じ、喜びを噛み締めた。

　県予選、各ブロック大会を突破した名手49人で競われた全日本大会。三澤さんは、集中を切らすことなく４射中４射を的中させ決勝へ。10人が進んだ決勝では、10射中９射を的中させ、他の追随を許さず圧倒的な強さで優勝した。「最後まで気を緩めず、自分のリズムとテンポを保てたのが良かったのでは」と大会を振り返った。

　大会後は、あらゆる方面から祝いの言葉が届けられた。51年前に同大会で優勝した中嶌久子さん（92・葉山町在住）と対面する機会も設けられ、新旧並んだ皇后盃を目にした三澤さんは「胸がいっぱい」と微笑んだ。

　弓道歴22年。現在は県弓道連盟と町弓道協会の副会長を務めている。「微力ではありますが、後進の育成にも尽力し、弓道の発展に貢献していきたい」と力を込めた。