寒川 トップニュース社会
公開日:2023.08.25
送迎バス安全装置
町内の施設でも設置進む
エンジン稼動で作動
福岡県の保育園で、当時5歳の園児が送迎バスの車内に取り残され熱中症で死亡した事件から2年が経った。その後、静岡県でも同様の事件が起き、国は今年4月から、全国の送迎バスを対象に置き去りを防ぐ安全装置の設置を義務化した。寒川町内で送迎バスを保有する施設でも設置が進んでいる。
「送迎バスが稼動しない夏休み期間に設置を終えた」と話すのは、寒川さくら幼稚園(岡田)の三留義一副園長。1964(昭和39)年の開園当時から送迎バスを導入しており、「園児の安全第一」に運行してきた。
「車内の点検は当たり前のこと」とし、降車前に園児とともに忘れ物チェックを行ったり、朝夕の送迎ごとに実施する車内清掃時にすみずみまで確認してきた。
3台の送迎バスを保有する同園は、夏休み期間の8月9日に安全装置の設置を完了した。
バスの後方上部に設置された装置は、エンジンをかけると作動し、エンジンを切ってから装置のボタンを押すと解除される。解除し忘れるとアラーム音が鳴る仕組みになっており、装置自体の電源をオフにすることはできない。設置費用は、国から1台あたり17万5000円を上限に支給される。
三留副園長は「どんなに確認しても事故が起こる可能性はある。装置を設置し、より安全になったと思う」と話した。
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