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医師・薬剤師が見た被災地【1】 集団生活による健康被害も 山田クリニック 山田洋介先生

公開:2011年5月7日

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活動内容を語る山田先生
活動内容を語る山田先生

 市内板橋の山田クリニック・山田洋介院長は小田原医師会員として3月31日から4月3日の4日間、石巻赤十字病院でボランティア活動に参加した。

 「阪神・淡路大震災時に小田原医師会の災害担当理事を務めていたが、机上の対応ばかりで実際に人を助けられなかった。今回被災地にいかなかったら絶対に後悔する」。その熱き思いが被災地へ向わせた。

 帰りのガソリンと往診カバンなど自身の荷物と、紙パンツや薬、仲間から託されたあんぱん300個などの救援物資を車に詰め、心配する家族を説得し度重なる余震の中、単身被災地へ。「寂しさしか残っていない景色の中で、重油などの嫌な匂いだけが広がっていた」と石巻到着時を振り返る。

 避難所などの最前線で働きたいという気持ちを抑え、警察のアドバイスのもと、石巻赤十字病院の救急外科で活動を行った。病院の建物とともに犠牲になった医師も少なくない状況で、掛かりつけ医を失った患者も多数いたという。

 悪路を掻き分け救急車で運ばれてくる患者は、1人でも多く助けるためにトリアージという黒(死亡)、赤(重症)、黄(中程度)、緑(軽度)の4色の目印が付けられていた。震災による怪我、やけど、肺炎をはじめ、避難所での集団生活が原因の感染性胃腸炎やインフルエンザの治療にも対応。”心のケア”にも取り組んだ。

 同じ志を持ち全国から集まった医師同士も自然とお互いに助け合い、気が付けば色々な方言が飛び交っていた。午前8時から午後5時までのボランティア診療中、自身が口にしたものは280mlの小さなペットボトル1本とカロリーメイトのみ。診療が終わると避難所などへ救援物資を届けに回った。寝床は病院から車で1時間ほどの仙台にある今は使われていない奥さんの実家。その家の中も荒れ果てていた為ガラスを避けて寝袋で寝泊りしていた。

 今月は仲間と共にボランティア活動に向かうという山田先生。「被災地の復興のため、自粛だけでなく、できるだけ私たちは普段の生活を心掛けなくては」と心の切り替えを呼び掛けた。
 

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