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「まわる」を運命(さだめ)られた地蔵 150年近く続く風習

文化

公開:2016年4月16日

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地蔵を背負い手には賽銭帳、仏具が入った箱を持つ
地蔵を背負い手には賽銭帳、仏具が入った箱を持つ

 市内の国府津唐沢、西前川、中宿、向原、町屋地区には、江戸時代の末期以降150年近く脈々と伝えられている「まわり地蔵尊」という風習がある。

 言い伝えによれば、江戸末期、西前川の庄屋宅に旅の修行僧が地蔵尊を背負い訪れた。僧は逗留中に亡くなり、庄屋は地蔵尊を厨子に保管していた。時を同じくして、一帯に疫病が蔓延し始める。街道を行く旅の行者に占ってもらったところ、地蔵尊を家々に回し供養するよう御告げがあった。御告げ通りにすると疫病がおさまったという。

 5地区の約800世帯をまわる地蔵尊。蝋燭(ろうそく)や鈴(りん)も備えられた地蔵を何日か自宅に置き、家内安全、無病息災、交通安全を祈願し賽銭をあげる。次の家には前の家の人が背負って届けるのが習わしだ。

 観音開きの厨子は15kg程だったが、背負う人も高齢化したため、昨年軽量化を図り8kg程に。本尊の金箔は数年前に貼り換えたものの、修行僧が背負ってきた地蔵が受け継がれている。

 昔は1軒7日程安置されたが、現在は2〜3日。新興住宅地では断られることも多いという。しかし、在住10年で小学生の子を持つ母親は「最初は驚いたけど、うちは子どもが喜んだり面白がったりします。お家守ってくれるからね」と笑顔で我が子にほほえんだ。

床の間に安置される地蔵尊
床の間に安置される地蔵尊

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