市内のイベントに記者が参加し、魅力を伝える体験レポート。今回はスイーツを食べながら競輪のイロハを学べる「ケイリン女子会」に参加した。
汚い・危険・ギャンブル…どこかダーティな雰囲気が漂う競輪。ケイリン女子会は、こうしたイメージを払拭し、新たなファン層拡大のために企画された。
早めに到着したので、時間まで場内を散策する。藤棚など植栽も整備され「思ったよりキレイだな」。車券や丸められた競輪新聞が散乱していると思いきや、清掃員が小まめに巡回していた。奥にはスタジアムグルメならぬ場内グルメスポットも。モツ煮やおでん等少々親父くさいメニューが多いが、これも競輪場の醍醐味の一つというところか。
6月24日午後1時、観覧棟一室に20代〜70代の女性12人が集まった。この日の案内役はガイダンスコーナーのアーネさん。戦後復興の事業として始まった歴史や五輪種目である事など概要説明の後、思いもよらぬ言葉が飛び出した。「競輪はチーム戦なんです!」
バンク=コースを駆ける際、先頭は風の抵抗を大きく受けるため不利になる。そこで選手の所属地区などでチーム=ラインを形成。序盤はラインごとにポジションを奪い合い、ラスト1周半辺りから一気に個々の勝負となる。「番手」「捲(まく)り」…次々と専門用語が飛び出す中、出走表とにらめっこ。個の脚力がすべてと思っていたが、こんなに奥深いとは。「まさに駆け引きの世界です」。アーネさんの白熱した解説に、全員がスイーツを忘れ、夢中でペンを走らせていた。
車券の買い方まで一通り学んだら、いざ場内へ。外に出ると、声援と野次が飛ぶ独特の雰囲気に包まれた。フェンス越しにバンクを見下ろすと、選手がすぐ下をもの凄いスピードで横切ってゆく。「風を切る音まで聞こえてきそう」。大迫力の約3分間は、あっという間に終わってしまった。
「お気に入りのイケメン選手を見つけるだけでも面白くなります」というアーネさん流”女子的楽しみ方”には、ミーハー記者も大いに納得。時速70Kmで繰り広げられる駆け引きは、純粋にスポーツとして観戦するだけでも十分楽しめる。結局、人生で初めて買った車券はただの紙屑となったが、遠くに小田原城を眺める”おけら街道”を歩くのも、なんだか爽快だった。
※女子会は今後も開催予定。初心者講習もガイダンスコーナーで随時受付中
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