ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会が今年9月20日(金)に開幕。小田原でも前回大会準優勝の豪州代表ワラビーズが城山陸上競技場で事前キャンプを行うことが決まっている。本紙ではこれらに携わる人々や動向を追う。
全国高校体育連盟に加盟する県内のラグビー部は47校。男子バスケットボール部(246校)、男子サッカー部(230校)と比較すると圧倒的に少なく、市内でもラグビー部があるのは西湘高校と旭丘高校のみ。野球やサッカーと比べ、国内における競技人口は各世代でまだ少ないのが実情だ。
さらに県内でみると「東高西低」の偏りが強く、県西エリアから全国高校ラグビーフットボール大会の県代表校になったのは過去に例がない。
そんななか、昨年平塚市にある東海大学体育会ラグビーフットボール部が2年ぶりに関東大学リーグ戦1部で優勝。12月には全国大会に出場し、準々決勝で明治大学に敗れたものの、ベスト8入りを果たした。
これに先立って行われた壮行会には、W杯の国内開催を契機に、地域をあげてチームを応援しようと地元のラグビー関係者も出席。平塚市ラグビーフットボール協会の山下邦夫会長は選手らを激励すると共に、迫るW杯に対し、「県内では試合会場となる横浜市以外にも事前合宿地となる小田原市をはじめ、県西地区がより連携をしてラグビーを知ってもらう働きかけが必要」と協力を呼びかけた。
小田原市ラグビーフットボール協会の高橋敦朗会長は「我々の協会と行政、関係機関がスクラムを組んで小田原のラグビーの機運を高め、ワラビーズを迎えたい」と応えるなど、W杯を機に県西地区で一体となって盛り上げようと意気込む。
4月にラグビー祭り
市内でもにわかにラグビーにかかわるイベントが増えている。昨年11月に市内でワラビーズがキャンプを行った際、選手らは「自分たちの姿を通じてラグビーを知ってほしい」と下府中小学校を訪問。世界ランキング6位の選手が子どもたちとパス回しなどで交流し、さらに城山陸上競技場でもハイレベルな公開練習を披露した。
高橋会長は「多くの方々にファンになってもらえる活動が必要」と話し、市内で4月にラグビー祭り、5月か6月にはキックオフイベントの開催を予定。ラグビーの裾野を広げるために全力を尽くしている。
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