戻る

小田原・箱根・湯河原・真鶴 社会

公開日:2025.10.25

県内小中体育館の空調設置率
全国平均を下回る
本紙調査 今年度末までに2割超に

 近年の猛暑日の増加による児童、生徒の活動環境の悪化、災害時の避難場所の機能強化の観点から急務となっている公立小中学校の体育館等の空調設置。本紙は設置状況について県内の各自治体にアンケート調査を実施した。今年度末までに設置率が21・9%になる見込みである一方で、依然として全国平均を下回ることが分かった。

 文科省では学校体育館の空調設置に国の支援制度を周知するなど導入を推進している。

 県内小中学校の普通教室の設置率99・9%に対し、文科省が今年6月に発表した「公立学校の体育館等(小学校は体育館、中学校は体育館・武道場)における空調(冷房)設備の設置状況調査」(2025年5月1日現在)によると、体育館等の設置率は14・6%で全国平均の22・7%を下回っている。県内自治体別に見ると、設置率100%は神奈川県を含む34自治体のうち綾瀬市、寒川町、大磯町、大井町。一方で0%が17自治体あり、27の自治体で50%を下回っている。

 アンケートによると、今年度中に空調設備を設置(もしくは行った)と回答したのは12自治体で、来年度以降に設置予定と答えたのは16自治体。すでに設置完了の4自治体を除き、23自治体で検討が進む。

 「今のところ設置の予定はない」と答えた自治体でも、おおむね設置に向け「検討している」と回答。中には、「気化式冷風機を導入して空調対策を行っている」と回答した自治体もあった。

県西エリアでは

 「設置の予定はない」と回答した小田原市は、22年度から「新しい学校づくり推進事業」に取り組んでおり、これに基づく改築・長寿命化改修において、全ての屋内運動場への空調設置を検討している。市担当者は「先行自治体の事例や国の補助制度の進捗等も踏まえ、機器選定や財源などを総合的に勘案し、具体的な手法等について検討中」としている。

 箱根町、湯河原町も「設置の予定はない」と回答。箱根町は「大型の気化式冷風機で対応」、湯河原町は「避難所となる施設については検討したい」と回答した。真鶴町は29年度に設置予定。

 なお、アンケートは9月に神奈川県を含む県内34の市町村に送付。文科省の資料を示した上で、「今年度、来年度以降の空調設備の設置予定」などについて聞いた。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

小田原・箱根・湯河原・真鶴 ローカルニュースの新着記事

小田原・箱根・湯河原・真鶴 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS