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小田原・箱根・湯河原・真鶴 文化

公開日:2025.12.13

『館長のひとりごと』発刊
 すどう美術館 須藤一郎さん

  • 著書を持つ須藤一郎さん。今も自宅に飾っている菅創吉の『壺中』の前で

 すどう美術館(小田原市堀之内)の館長・須藤一郎さん(89)の2冊目となるエッセイ集『館長のひとりごと 世界一小さい美術館のアートなつぶやき」が、このほど静人舎から発刊された。

 東京で生まれた須藤さんは、東大法学部から大手生命保険会社に入社。「モーレツ社員だった」という40代半ば、とある美術館で画家・菅創吉の『壺中』と出会いアートの世界に引き込まれた。徐々にコレクションを増やし、1990年に都内(当時)の自宅を開放し「すどう美術館」として作品を公開。そのユニークかつ精力的な活動は注目を集め、NHK「日曜美術館」「ラジオ深夜便」などにも出演している。2007年に小田原市に拠点を移した。

 本書は、ブログに寄せた文章をまとめた小冊子を、再編、加筆修正したもの。「『世界一小さい美術館ものがたり』ふたたび」「アートな人々〜妻、アーティスト、そして旅」など4章に、近年の活動やアートへの思いなどが記されている。

 須藤さんは、「アートは人間にとって大事なもの。日頃は美術にかかわりがない人にも手に取ってもらえればうれしいですね」とほほ笑む。四六判/216ページ、税込1980円。書店と同美術館(【電話】090・2473・0211)でも販売している。

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