足柄 人物風土記
公開日:2013.08.31
神奈川県足柄上郡野球協会学童部の部長に就任した
露木 清美さん
開成町牛島在住 67歳
少年野球の舞台支える
○…足柄上郡で年6回の少年野球大会を開催する、県足柄上郡野球協会学童部の部長にこのほど就任した。発足から37年、足柄上郡の7チームからなる。就任して、まず各チームの指導者から1人ずつ代表を出して運営を分担する組織改革に取り組んだ。「役員の負担が軽減できれば、次の世代の人たちも引き受けやすくなる」と将来を見据える。「監督や保護者には『(子どもが)できなくてもあまり怒らないで。怒ってもちゃんとフォローして』と言っています。プロ養成所ではないので、子ども達がのびのびと野球ができて、仲間を作り、心身を成長させていく場にしたい」。大らかな笑顔で持論を語った。
○…開成町で生まれ育つ。子どもの頃はまだ駅も信号機も無く、野原や川が遊び場。「野球経験といえば、その時の草野球ぐらい」と苦笑いを浮かべる。定年まで勤めた富士フイルムでは、コンピュータ等の磁気テープを扱う仕事に従事し海外出張なども経験した。「その分野がどんどん発展していく面白い時代だった」と往事を振り返る。
○…野球との再会は、次男が少年野球チームに入ったことがきっかけ。「当時は指導者が足りず、練習に行っても遊んだりケンカをしている子もいた。他人任せばかりではいけないと思った」。できる範囲からとキャッチボールから始めた手さぐり指導者だったが、やがて公認審判員の資格を取るほどに。周囲に請われ、子どもが卒業してからも指導を続けた。「今は孫が野球をやっています。自分はもう裏方だが『今日の練習はどうだった?』と息子や孫と共通の話題になっています」と顔をほころばせた。
○…運動が好きで学生時代はテニスを、今は野球とゴルフ、畑仕事が健康の秘訣。定年後に本格的に始めたらんちゅう(金魚)の飼育は品評会に出すほどに。「育て方で成長が変わるので手抜きはダメ」。優しく楽しげな表情は、子ども達に向ける笑顔に似ていた。
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