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足柄 人物風土記

公開日:2014.02.01

小田原法人会の新春公演会で地元凱旋を果たした俳優
三橋 忠史さん
南足柄市出身 27歳

生きる「志」を伝えたい

 ○…小田原法人会が主催した新春公演会で上演された福沢諭吉の青春時代を描いた作品「興す人々」(劇団熱血天使)で、諭吉のライバル役・長与専斎を演じた。俳優人生で初めての地元凱旋公演を成功させ、「自分が生まれ育った地元の人達の前で演技をすることができた。俳優になってからの1つの大きな目標だったので感慨深い」と故郷への想いを滲ませる。

 ○…「幼稚園の学芸会で桃太郎の鬼の大将役を演じた時、セリフが飛んでしまって悔しい思いをした。それが原点かもしれません」。福沢小、足柄台中などで青春時代を過ごし、大学卒業後、社会人経験を経て2010年に芸能事務所に所属。かねてからの夢であった役者としての第一歩を踏み出した。大河ドラマ「龍馬伝」での長州藩士役をはじめ、ドラマや映画への出演を通して俳優としての経験を積み、13年から劇団熱血天使の活動に参加するように。「古来から残る日本の良さを誇りにして生きていくことが大切。偉人たちの『志』を、自分たちの演技を通して多くの人に伝えていきたい」

 ○…劇団での稽古など多忙な生活を送る傍ら、買い物や劇団の仲間達と飲みに出かけるのが楽しみ。また幼い頃から家族といろいろな土地へ旅行に出かけた影響から温泉も自身の好きな場所として挙げている。「その頃に歴史上の偉人について見聞きしたことで歴史に興味を持った。いつかは福沢諭吉や二宮金次郎など、地元の偉人達を題材にした映像作品を作ってみたい」

 ○…様々な役を演じる中で課題も多く、壁にぶつかることもある。「そんな時は先輩からのアドバイスや仲間とのディスカッションなどを通して壁を乗り越えています。反復して稽古を積んで表現者としてこれからも成長していきたい」。6月には吉田松陰を題材にした舞台の上演も決まっている。足柄の地から飛び立った若き俳優は高い志を抱き、役者道を歩み続ける。

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