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足柄 経済

公開日:2020.08.22

小田原機器など5社
日本初 バス車内に導入
Visaのタッチ決済

  • 小田原機器の丸山社長(右)

  • 端末の利用画面。カードやスマートフォンで決済可能

 バスの運賃収受機器などを製造する(株)小田原機器(丸山明義代表取締役社長)が開発したキャッシュレス決済用システムが、茨城交通(株)の高速バス「勝田・東海―東京線」に導入され、7月29日に利用が始まった。

 利用者はクレジットカード(Visa)などのタッチ決済と、スマートフォンなどでのQRコード決済の2種類から支払い方法を選択。車内に設置した専用タブレット端末にカードやスマホをかざすだけで決済できる。バス車内でのVisaのタッチ決済導入は日本初という。

 取り組みには同社と茨城交通をはじめ、(株)みちのりホールディングス、三井住友カード(株)、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(株)の5社が連携。非接触式による新型コロナウイルス感染予防のほか、乗客の利便性向上と運転士の業務負担軽減も目的としている。

 導入に先駆け、小田原機器と茨城交通では、2019年7月から10月にかけ、高速バス車内でのQRコード決済の実証実験を実施。丸山社長によると「乗客にかなり好評だった」という。そこで現在ロンドン、ニューヨーク、シンガポールなどの公共交通機関でも普及が進むVisaのタッチ決済も導入できるよう、各社に連携を打診。快諾を得られ、5社による事業が本格始動した。

県西での利用化にも意欲

 キャッシュレス割引運賃も適用しており、運賃を正確に表示する端末精度の向上のため、小田原機器の担当者らは「何度も高速バスで茨城へ向かい、システムの性能を確認」するなど、試行錯誤を重ねた。

 また、外国人観光客の利便性向上も視野に、英語、中国語、韓国語など5言語に対応化した。丸山社長は「将来的に小田原、箱根などでの日常利用のバスでも導入できるようにしたい」と意欲を示した。

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