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青年海外協力隊員としてウズベキスタンに出発した 遠藤 かおりさん 真鶴町在住 29歳

公開:2011年1月14日

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考えるよりも、踏み出す

 ○…タクラマカン砂漠を飛び越えた中央アジアのウズベキスタンで日本語を教えるため、11日に成田を飛び立った。大学で週5日間授業を受け持ち、現地人の日本語教師も育てなければならない。夏の気温は40度、冬はマイナス20度、そんな過酷な環境を「第一志望」に選んだ。青年海外協力隊の合格は5年越しのトライだったという。前回の受験では面接で「経験不足」が指摘され、不採用という結果に。経験がないなら、それを積むしかない。これを挫折どころか踏み台にして一路タイへ飛んだ。

 ○…現地の日本語学校で教鞭をとり始めたものの、生徒が一筋縄では行かなかったという。高校生たちは席につかず、ノートもない。何かを伝えたくても言葉が違う。同僚に相談をもちかけ、試行錯誤を繰り返すうち「一回の授業の中で必ず生徒全員を笑わせる」「生徒を変えるのではなく、生徒に合わせて自分が変わる」そんなポリシーが芽生えた。そして昨年、ついに協力隊合格者の一覧に受験番号を発見。武者修行に出て4年目のことだった。

 ○…生まれは真鶴だが、小学生の頃は横浜などで暮らし、中学2年で真鶴中に転校。普段は静かな風景が貴船まつりで一変する町に衝撃を受けたという。「学校でおとなしいベスト3だった」自身の転機は高校時代の英国短期留学で、日本語学科の学生たちに出会った時のこと。片言で一生懸命日本語を語る彼らに接したとき、「これだ」と直感。この時「日本語教師」という目標ができ、大学から先の進路が定まったという。

 ○…海外生活が長かったせいか「真鶴駅に降り立つと、潮の香りがする」と目を細める。時折自宅近くの岩海岸を愛犬と歩く。今度の派遣先は国土の8割が砂漠の国、きっと故郷が恋しくなるだろう。出発前にしなくてはならないのが「親族への挨拶と、地元の寿司、干物を味わうこと」。撮影時、念願を叶えた顔を海風がふんわり撫でた。
 

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